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転生した王妃は親バカでした  作者: ぶるもあきら
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この方はどなたですの?(モーリスside)


マリーヌが連れてきたオスカー王子を受け取り慈愛に溢れた表情で見つめるバネッサ王妃…


おかしい…なんでしょうこの違和感…


横のマリーヌを見ると彼女も唖然とした顔で何かブツブツ言っておりました。

多分マリーヌも思う所があるのでしょう。


しかし産後すぐはゆっくりお休みいただかないといけませんし、何よりバネッサ王妃が怪しいのでオスカー王子を護る為にも早く取り戻そうとワタクシが手を伸ばすとバネッサ様は拒否されるのです。

そして驚く事にご自身で授乳するとおっしゃいました。


確かに御子のお世話は24時間休みはなく過酷でございます。

だからこそ上位貴族の奥様方はある程度成長されるまで乳母や使用人に任せるのです。


我が国最高のご身分であるバネッサ王妃も当然そうされるべきですし、そもそもいつの間にその様な知識を学ばれたのか不思議でございました。


(しょにゅう)とやらの説明もしてくださいますがワタクシでも半分は理解できませんでした。


たんぱく?みれらる?ていこうりょく?


さて、何の事でしょう?



「バッ…バネッサ様!!」


思考の沼にはまっていたワタクシはマリーヌの声に我に返りました。

慌ててバネッサ王妃を見ると、さも当たり前の様に右側の乳房を露出し、水魔法で乳房を清めておられました。


色々ツッコミ所はあるのですが、色々追いつかないワタクシはその中でも一番驚いた事を口にしました。


「バネッサ王妃…今のは水魔法では?」


バネッサ王妃の返答は私の質問に答えていませんでした。

しかし当たり前の様に自身の乳を吸わせながら


「オスカァーおいちぃでちゅか?」


と話しかけておられます。



この方はどなたですの…?



左乳房も同様に吸わせた後、手慣れた手付きでオスカー王子に息を吐かせました。

これをしないとせっかく飲まれた物をもどしてしまうのは乳母には当たり前の知識でございますが、まさかバネッサ王妃がご存じとは…




オスカー王子が眠られて、やっと一息ついた所でようやくバネッサ王妃に先程の答えをいただけました。


は?

闇属性は他の属性も使えるって?

複写魔法!?


ワタクシはこれでも優秀だった先祖様に憧れて御子のお世話以外の事も幅広く学んで来たつもりでおりました。


学園に通っていた時代の成績は当然上位におりましたし、水属性のディテール家の当主になるのですから属性や魔法についても貪欲に学びました。


確かに闇属性は分かっている事が少ないのですが、それでもその様な魔法は聞いた事ございません。


しかし闇属性のバネッサ王妃がそうおっしゃって、実際水魔法を使ったならばこれは、闇属性の継承者であるプラント家が態と隠していたのでは?と思いつきました。


嫌な予感を感じながらバネッサ王妃にレオナルド陛下はご存知なのかと尋ねると


「プラント家の秘匿事項だから知らないんじゃない?」


と、あっさり秘匿だと認められます!


ちょっちょっとーー!!

ワタクシ共の様な乳母や侍女にそんな簡単に教えないでくださいませーー!!




本当にこの方!どなたですのー!!




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