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転生した王妃は親バカでした  作者: ぶるもあきら
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プロローグ


とある満月の夜…


下腹部が引きちぎられるかの様な激痛に耐えられず、私は力の限り叫ぶ



「いだーーーいぃーー!!!もう嫌ぁーー!!なんとかしなさいよぉーー!」


手足をバタバタさせながら誰にと言うわけでは無く命令する。



「王妃様!!もう少しですから!!もう少し頑張って下さい!!」



無理無理無理!こんな痛み経験ない!!

頑張れる訳ない!


ん?あれ?経験ないっけ??


この腰に来る…

生理痛の100倍くらいの痛み…

これってもしかして陣痛では??



「んー、まだ時間がかかりそうです…」



私の股の辺りから少し年輩の女性の声がする。


ちょ、それってダメじゃん!

お産の時って赤ちゃんにも負担がかかるんだよ!

えっと、どうするんだっけ?

あ、ラマーズ法!ヒーヒーフゥーよ!!


突然頭に浮かんだ呼吸法を試すと少し痛みが引いた気がした。



「そうです!王妃様良いですよ!」



ヒーヒーフゥー

もう王妃様って誰よそれ?


ん?

あれ?

さっきまで締切が迫ってて2徹でPCに向かってなかったっけ?


私はヒーヒーフゥーをしながらそんな事を考えてた。

すると次々と近代的な景色が浮かぶ。


日本…

東京…

あ、あれ?そう言えば元太は?



「あーもう頭が見えてきました上手ですよバネッサ様!レオナルド陛下もお待ちです頑張って下さい!」



股からまた女性の声がする…


バネッサ…??

王妃

レオナルド…陛下?…!!



「あああぁーー!!」



私は聞き覚えのある人名と単語に思い当たる事があり思わず大声を上げる。



「オギャッーーー」



「う、生まれましたー!王子ですっ」



大声でイキんだ拍子にスポンと我が子は産み落とされた様だ。

そして嘘の様に先程までの痛みが引く。


私は汗だくで放心状態になってはいるが、頭の中は妙にハッキリとしてある答えに辿り着く。




これって私の処女作「国王と聖女は月夜に誓う」の事じゃん!!




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