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罪の破却


「君は優しいね」


 この俺が優しい? いや、俺の行動を見て、そう思うのはそれほどおかしくないか。だが、俺の本質は優しいという軸じゃない。


「どうしたの?」


「いや、何でもない」


「敵を倒すためだとしても、もう少し自分自身の身体を大事にして」


「……分かった」


「まったく、分かっていないでしょ。早く敵を倒して、皆に安心を与えたいのは分かるけど、君が苦しんでいたら皆も喜べないんだから」


 いや、これは俺の苦しみが少ないルートだ……全く生き汚いというか、自分を肯定する方策を見つけるのがうまいというか。


 昔、俺は罪を犯した。今の行いはその過去の補うための行いだ。俺は無条件に罪を破却するほどじゃないが、他者に責任転嫁して他者を自らの安全を無視して傷つけることで罪を結構破却出来る程度には生きる執念が存在する。


 俺がやったことは一般的な人物が知ったら胸糞悪いと思うだろう。だが、俺は自分の身を顧みずに戦えば、食事を楽しみ、読書を楽しむことが出来る。それは優しいと言えるのだろうか?

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