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帝国万歳で命をかけて殺される
──王国万歳ぃぃぃ!!
眼の前の画面では敵に向けて兵士が死を覚悟して突撃してる。それらに意味がないように、敵がばらばらにする。
「私は精神が物理を上回ることに賛成が出来ない。だったらこれは何だったんだってなる……もちろん、これを兵士の精神が弱かったからだと言えることは出来るだろう。地味だからな。だが、本当に自分の命を捨てて突撃する精神は弱いのか? 自我が弱いから社会に飲まれたと言うことは可能かもしれない。でも、私にとっては自分の命を捨てて勝てない敵に立ち向かい、ばらばらにされるのは怖い事だ。それを彼の精神では簡単なことだったのだと切り捨てるのはあまりにも傲慢だろう」
「……命を捨てる兵士に精神の強さを感じる。だから、精神の強さの奇跡に確信が持てないんだね。兵士は奇跡も起こせず死ぬから」




