女王の人生
気がついたら何も分からない状態で外にいた。
「キャッ!」
「おいおい、こんな所に女の子が一人でいたら危険だよ、俺達みたいな盗賊にさらわれちゃうかも知れいなからなあ」
「ガハハハハ」
そしたら賊に捕まった。私は奴隷にされ、私の尊厳を奪われた。
我慢しないと。私は反発する気持ちを抑え待遇をよくするために賊に奉仕をした。不審を与えないようにあからさますぎず恐怖に怯えながら奉仕する少女として媚を売った。
盗賊達が私に油断するようになった頃、あなただけは優しくしてくれたみたいな振りをして一人を籠絡して権力機構に連絡させた。
騎士たちがやってきて賊は壊滅し私は助けだされた。運が良く騎士たちは礼儀正しく優しい騎士たちだった。さらに幸運な事に騎士を率いる貴族様に見初められた。
これで私は安泰だ。後は優しく支えながら貴族を支配しようとしたが
「この薄汚い小娘が私の屋敷にいるなんてイラつきザマス、旦那さまがいないうちにさっさとうってしまうザマス」
奥様の反感を買い、売られた。貴族様は知っていたらしいが奥様の実家に怯えて見過ごしたらしい。
私は娼館に買われ、そこで娼婦としてはたらいたが、前の経験からある程度稼ぎ、その余裕を活かして鍛え始めた。貴族の一環からいざという時は頼りになるのは力だと理解したからだ。
「そんな、細い体で冒険者になれるのかよ!」
「女は男の上で腰を降っていたほうが良いんじゃないか!」
冒険者になった。馬鹿にされたが、今は力がないとして気にしなかった。そして、雑用みたいな仕事をしながら徐々に鍛えていった。
その時、馬鹿にした人もそうじゃない人も気にせず体を売り使い捨ての武器等、武器を安く手に入れた。
最初に資産を手に入れるかどうかで強くなるスピードが違うと感じ、技術や知識なども体を使い手っ取り早く手に入れた。最終的には力で動くのが良いと感じていたがそれに早く至るために体を使う事は全く気にしなかった。
「おい、あいつ結構強くなってきたな」
「ああ、それに馬鹿にしてきたやつも結構痛めつけられたって話だぜ」
こうして、私は一般的な冒険者よりは早く強くなっていった。ここまで早く強くなったのは強くなるために手段を選ばず全力で行動したのが原因だろう。
他人からの援助をより効率よく手に入れたのもそうだが、私はそれを自分の物にするための努力も惜しまなかった。遊びも余分な事を一切せず強くなることだけに時間を使った。
娼館に対する借金も返し、時間の余裕が出来た後はより早く強くなっていった。
私は、A級冒険者「金色の猫」のリーダーだ。うちのパーティは女性専門で中々新しいメンバーが入らないが最近新メンバーを入れた。彼女は雰囲気は清楚っぽい女性だが、結構男性的で化粧や容姿に対する技術はすごいがあまり着飾る事に興味がないみたいで、単に必要だからやっているぽい。それに舐められたときの仕返しがえげつない。後、殴っているときのあの冷たい目が怖い。
だが、モンスターと戦うときは率先して戦い、危険なことが怒ったときの判断力が高い。まだ新米だがこれからのエースになると期待している。
「金色の猫」というパーティに入った。パーティ仲間は優しく善人で居心地がいい空間である。
今はそのパーティの中でただ、力を鍛えている。いざという頼りになるのは力だという信条からあまり体は使わない。
問題があるときは基本的に力を使う。この前、主人であった貴族に出会った。奴隷にされたことをもう気にしていないが何もしないでいるのもリスクがあると感じ、どうするか考えている。
殺した方が良いか、そうでもないか。パーティを巻き込むため相手からやらせた方が良いだろう。パーティをよく利用するが逆にパーティに力を貸す事にも抵抗がない。 このパーティは自分の生存に適していると判断しているしそのためなら労力を惜しむ気はない。
「もし仲間を裏切るなら人が決して得られることは出来ない寿命を与えてやろう。どうする」
ダンジョンの最奥にいた悪魔はそう含み笑いで提案してきた。きっかり3秒悩み仲間を犠牲にした。私は私のために大事な物を犠牲にした。
それは、傷になったが、自分だけの自分の為の傷なので気にしない。長寿になった代償として人を生贄にし続けないといけないらしい。
そのため、私は冒険者を辞めて奥地に隠れ潜んで村人を生贄にしたり、権力者に近づいて女k力の代わりに人を貰っていたが、やはり人の命を対価に生き残るというのは嫌悪されやすく、ばれたり、隠れきれなくなったりして居座るのと逃亡生活の繰り返しだった。
ある日、寿命があまりない王様が長寿の秘密を知ろうと兵士の軍団が来た。私は寧ろチャンスだと思いそのまま王の元に生き、兵士を蹴散らすことで力を表しながら長寿の秘密を教える代わりに生贄とかくまうよう取引した。
「息子よ。そのものは呪いだ。いつの日かその報いを受けるだろう」
取引した後のお城生活では兵士と一緒に訓練することで力を見せつけたり王子と仲良くなって、クーデターを起こした。最後に王様は呪いの言葉を残し、私は王妃になった。
今がチャンスとみた隣国が攻めてきたが、人気取りのために王妃として戦争に出てその力で押し返した。
その結果クーデター首謀者で人の命を喰う存在でありながら国民からある程度人気に、そうした後、王子と仲良くなりながら子供を出産。
政治や経済を学びながら、所武力を用いて主導権を握りながら国を豊かにしていった。貴族の時、奴隷にさせられたのは心に頼ったからであり、集団の中で主導権を握るための方法を王妃として生きる中で学んでいった。
しかし、私の目的は王妃として立派位になることではなく国の力で自分の力の鍛えることが目的。だが、その姿は勤勉だと思われたのか周りからは出来た人物だと讃えられ、国母として認められた。
意外なことに生きるために人が生贄になると知りながらも讃えられた。まあ、生贄にするのは罪人や捕虜だけというのも多かったのかもしれない。
「わが妻よ、お前は私を愛していたのか?」
「……これから私は長生きしますが、人生の半分以上過ごすのはきっとあなただけですよ」
王子が死ぬとき、最後まで演技だったのではないかと疑念を漏らしたが、私は不器用なねぎらいをし、その言葉に苦笑しながら逝った。
同時に、国を犠牲に力を手に入れる方法を手に入れた。3分悩み、犠牲にした。子供たちを監禁し、今までの信頼を利用し、国中に鮮血と絶望をまき散らした。
子供が監禁場所から脱獄したようだ。そして城に攻め入ってきた。子供は言う。
「なぜこのような事を力を手に入れるため、あなたは元からこの国を自由にしていたはずだこのような事をする必要はない」
「それは貴方達の力よ。命令だからと兵士は家族を殺せる? 殺せないし、殺すような国は私だっていやよ、でも私の力は好きに貴方達も貴方達の家族も殺せる。だから、この国よりも私の力が大事、そういう事よ」
「そのためには私も家族も国民も殺せるのか」
「そうね、私はそういう女性よ。私の為なら仲間も家族も殺せる」
「ならばあなたを家族と見ず、人の命を食らう化け物として殺そう」
子供は、覚悟を決めた顔で、剣を取り出す。
私はひと振りをし、集団は塵と化した。
「いいわ、ただ、殺す殺すと言いながら遅いわ、もっと早く殺すべきだわ」
塵の残骸を見て、ただ虚ろな感情を抱く。
「ここには誰もいなくなったわね。でも」
腕を振るうと城は崩壊した。
「力だけがここにはある」
私は拳を握りしめ、その拳を天に浮かぶ太陽に合わせた。
仲間も家族も大事だと言いながら犠牲にして、心に傷を作りながらそれでも強くなる彼女はどこに行くのか。




