表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
849/906

無意味な行動


「お前は包囲されている! 抵抗しても無駄だ。人質を離して投降しろ!」


 外から声がする。僕はスナイパーから狙われないようにしながら声を上げる。


「……僕は政権の理不尽によって命を奪われかけた。だから、その反対活動としてこんな真似をしているけど……数十年で似たような人が何人死んだんだろう? 数百人かな。でも、この政権を維持するためのコストとしては数百人は帳尻があると皆は思うんじゃないかな? 僕が数十人殺しても十分の一が追加されるだけ。僕の行動でこの政権のコストは高すぎると証明するには足りない」


 なぜか彼らは動揺しているようだ。僕の声が静かだったからだろうか?


「……戯言はよせ。時間が経つにつれて罪は重くなるぞ」


 罪、ねえ。どうせ死刑だし、そもそも何もしなかったら世間に知られることすらされず殺されていた。


「政権が間違っていると証明するための行動だと思うには意味がないかなと思ってしまう。だって、別に何人殺しても政権のコストが高いという事に繋がらないから。変えるのはコストが大きいから一般人としてはこのままがいい。いくら被害者が痛みがあると叫んだところでね……はあ、無意味だなぁ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ