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過去演算

 全体が見えない程の巨大な機械の前、私は最後の命令を入力しようとする。しかし、その直前私の指が止まる。そして、そのままの態勢で動かなくなり顔からは汗が流れた。

 私は今、大罪を犯そうとしている、今まで積み重ねられてきたもの、それら全ての否定、侮辱といってもいいだろう。目を閉じ、今何をしようとしているのか今一度思い返す。


 この世界はコンピューター型世界だ。現在というものを演算している。故に過去に干渉するということは残っているデータを書き換えることで現在にはまるで影響を与えない、現在に直接影響を与えるのは直前の世界のみ。

 わかりやすく言えば、日記帳を変えたところで世界が変わるか? 変わらないだろう。


 だが、私は現在の演算を持っていく方法を見つけてしまった。演算機能自体を持っていくためその地点から演算が開始する。加えて、現行の世界からさらに演算機能を奪っていき、最終的に私が干渉した世界しか演算は行われない。

 つまりは並列に世界が演算されるのではなく私が干渉を開始した世界のみが演算される。

 

 世界を滅ぼす。今までの積み重ねを全て否定する。それをする価値が私にあるのか…………

 だが、私は目を開け、最後の命令を入力した。

 価値はないかも知れない、だが、自らの意志と傲慢を持って、私は行う。


 機械がうねりを上げる。破滅的な予兆を感じる。人間ごときでは抗えない力の本流。例えば火山の噴火、全てを押し流す濁流……だがそれは全て錯覚なのだ。それすらも人間は破壊してしまった。

 陸は全て埋め立てられ、海は汚染物質にまみれている、それでも何かを得ようと傷つけ生き続けている。そして、世界すらも壊すような機械すらも作り上げてしまった。だからこそ願う、世界の破滅と創造を司るデウス・エクス・マキナよ! よりよい新世界を!!

 機械が光に包まれるとともに


 ━━━━━━━━━━演算終了

 

 ━━━━━━━━━━演算再開



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