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恩を感じる人
「はっ、俺が恩を知らないと定義するなよ。俺には俺しかない、だから、恩を周りを気にせず果たせる。お前らこそ『死ぬ危険があるから』『周りが仕方ないって言っているから』とりあえず理由をつけて助けにいかないんだろう。それに恩があるのか? まあ、そっちのほうが生きやすいんだろうな。一人の関係性を重視するよりも群れの関係性を重視するってか? 生きるのが上手くて羨ましい。実際の所そっちのほうが正しい。だから、自分達が正しくないなんてがっかりする必要はないんだぜぇ?」
「……? よく分からないけど、思ったより義理堅かったんだね。なら一緒にいこう!」
早くて上手く聞き取れなかったけど……一緒に行くということだね! 良かった。二人なら心強い!
「……そうだな。一緒に行こうぜ」
なぜか引いている気がするけど、それよりも早く彼を助けにいこう!




