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神は力を扱う手段の一つ 2
「なぜ、留学生が多いのですか。それは念のためのバックアップだ」
「私の目的は神以外の神力改め魔力エネルギーの活用。その研究は本質的に神の地位を下げることにもつながる。私自身に神に思うところがないが、そういう本質的に危険が有る研究のためバックアップを取っている。ここが潰れても、その思想が文明で広まっているならばある程度満足だ」
「……なぜ、あなたは神に抗えるのですか」
「神などいなくても人類の知恵は神みたいなものだからだ」
「人類の知恵が神」
「それには形も姿もなく、ただその概念のみが存在し、人々に受け継がれていく。継承という人類の物語は神に匹敵するもう一つの力である」




