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Bランク冒険者のクエスト~凍える魔物を倒せ~

 

 俺はBランク冒険者だ。普通の冒険者よりは強いが英雄と言うには物足りないそんな立ち位置だ。

 昔は英雄を目指していたが、今は中々満足している。後輩を見守るのも楽しいし、Bランクってなると中々尊敬される。仕事も辛いがやりがいがある。人生に色々納得していると言えるだろう。



 今日も依頼をこなそうとギルドに入った。


「おい、ジャックさんだ」


「いつ見ても、強そうだしカッコいいな」


「ああ、それに世話焼きで困ったときは助けてくれるしな。尊敬するよな」



 今日は…っと。これが良いかな。凍らせるモンスターの討伐か


「これを頼む」


 受付は嬉しそうな表情で依頼票を受け取る


「ジャックさん! いつも大変なモンスター討伐を受けてくれてありがとうございます! みんなあまり情報がないモンスター討伐を受けてくれないんですよ」


「おいおい、俺は単に好きな依頼を頼んだだけだぜ。気にすんなよ」




 一日場所に乗られて村についた。早速村長に話を聞くと、山に人を凍らせるモンスターが出たらしい。すでに数人死者が出ているらしい。歓待もそこそこに、おれは山を登った。


 数時間歩くと急に吹雪が吹いてきた。確かに一般人じゃ死ぬほどの寒さだ、魔力で身体を覆い、その吹雪の中心へ向かっていった。


「子供……だと?」


 そこには無表情の子供がいた。子供は俺に気づくと氷の矢を放ってきた。咄嗟に避けたが、後ろで大地が破砕した音がした。当たったらただじゃ済まないな。

 子供は、氷の矢を眼前を埋め尽くすように出現した。その瞬間、敵の容姿からの衝撃から立ち直り、思考を戦闘モードに切り替えた。


 氷の矢が放たれた。愛用の斧で防ぎながら前に進む。敵は矢を角度をつけて発射するため防ぐのに一度の振りでまとめて防ぐことは出来ない。相手が上手くて中々敵の前まで進めない。

 手がかじかんできた。周りはより寒さを増していく。あまり持たないか……敵を見据えた。


「オラッ!!」


 衝撃で前の空間の障害物を全て破壊し、全力で前に進んだ。


「これで終わり、だ……?」


 視界が傾く、なぜ? 態勢が崩れていく。転ぶ。これは氷。くそっ、気づかれないように地面に滑りやすい氷を張っていたのか、こんな事に気づかないとは。敵はそのチャンスを逃さず、俺を氷で串刺しにした。




 敵は少し放置していたが死んだと思ったのか、氷を消し、後ろを振り向いて去ろうとした。


 ……そこだ。


 俺は敵に近づき斧を振り上げた。最後に敵が見た俺の光景は血だらけで化け物に見えただろうな。グシャ。はあっ、中々手強い相手だった。


「俺が生きているのが不思議か? ソロで情報もないモンスターを倒すなんて普通じゃやれるわけ無いだろう。おれは再生する特異体質なんだよ。まあ、もう聞こえていないと思うが」


 一応俺みたいに復活しないように後処理を行った。戦いが終わりある程度余裕が出るとなぜ、敵の容姿が子供の形をしていたかが気になるな。

 油断しやすいようにああいう形だったのか、もしくは村人がなんか秘密を隠しているのかも知れない。

 ……まあいいか。敵がいて報酬をもらうということが大事だ。



 さて、山を降りるか。今回は少し疲れたし村での歓待はあまり受け取らないで早く街に帰るとするか。 

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