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子どもの目
今日も疲れた。
「お母さん!」
「……もう、走らないの危ないでしょ」
「ごめんなさい、ねっ! ねっ!こっちきて!」
「まったく……今行きますよ~」
私には世界が灰色に見える。でも、娘と遊んでいると楽しく見ざるおえない。頑張ろって思える。
娘がそう見ているなら多分世界は楽しいものだ……娘が大人になった時もそう見てくれたらいいな……いや、そう思ってくれるように私も頑張ろう。
結婚式が終わり、実家で引っ越しの準備をしている時、母さんの日記を見つけた。
「……ありがと、母さん。母さんが頑張ってくれたおかげで私は生きてます。辛いことも合ったけど、大切な人に出会えた……いってきます」




