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言い訳
「最後になにか言うことは? 言い訳しないのですか」
奴らは光り輝く姿で淡々と呟く。
「……泣き言は嫌いなんだ。『自分のほうが正しいから負けるなんて間違っている』なんて、笑えるだろう? 政治的な戦いによって俺が負けた……くそっ! 正直、お前らのことは大嫌いだが……」
「潔いのですね」
奴らの表情に変化はない……だが、俺には分かっている奴らは機械じゃない。裏には信念、信仰、盲信が満ちて存在している。
「……はぁぁ、信念だけで生きると目が盲いる」
「それは私達を否定しているのですか?」
「はっ、お前らは負けたら最後まで認めないだろう。その分俺の方が上だ」
「それが言い訳なのでは」
……っつ!
「……お前らなんかに負けるなんて」
「私達が正しかったから勝った。貴方は間違っていたから負けた。それだけでしょう」




