この世に破滅は?
「…………」
「この世に破滅がどれほどあると思う。だが、これまでも続いてきたし、続いていくものだ。死ぬ妄想や壊れる妄想をしても意味がない。それは全てにおいてそうだ。出来るのは生き続けて、改善し続けて、蠢き続けることだけだ。もちろん、不死者妄想が正解でもない。少しでもズレたら滅んでしまうモノを恐怖を覚えながら防ぎながら生きていくのが本質的な見方なんだ」
「だから」
「だから、どれほど壊したい社会不平等があっても、いつだってその先を考え続ける。後先を考え続ける」
「そういう」
「そういう事を考えているから負けるというが、適当にやっても破滅が残るだけ。考え続け、こうなったらどうするのかと問われたら、こういう改善点や対策があると言える思考の連続。もちろん、今の状況の苦しみと欠陥も説明する。それをし続ける」
「…………出来るわけがない……もしできるのなら」
「それに対して、そんなの普通の人間ではないと言うのなら、俺がどれだけしっかりした説明をしても否定され続けたと思っている!! 簡単なように見えたか!? 周りがそこまで抑圧するならやらないほうが合理的かもという妄想がよぎったことはいつでもある。もちろん、眼の前の快楽原則に従えばそういう行動になるが、先を考えると未来を見据えるとこれが最も合理的な道だ! 俺が合理的な道を見ているんだ!」




