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完璧超人の息子


「先輩は、あんな完璧な親を持って、よくやる気を無くさないっすね?」


「……いや、家族だぜ。欠点ばっか見てるわ」


「そうっすか? 国を救った勇者様で、イケメンで、優しい完璧超人じゃないっすか?」


「ばっか、いつも母さんの尻に引かれているし、ダメダメだぜ」


「もっと良いじゃないですか! 家庭では普通の父親。親しみやすさもあるなんて、もう完璧すぎて嫌味っすね!」


「あ~……正直にカッコ悪い所を言うと……いや、やめとこ、流石にこれは悪口だわ」


「なになに、なんすか~、英雄様のカッコ悪い所教えて下さいよ~」


「教えねえよ……まあ、家族なら愛嬌のある欠点じゃなくて、ちょっと引くぐらいの欠点は知っているだろ? だから、父親が完璧超人だとは思わねえよ」


「でも、嫉妬はしないんすか?」


「嫉妬?」


「完璧超人じゃなくても、凄い英雄な事には変わらないじゃないっすか。息子として何か思うところないんすか」


「ああ~、昔は『俺がこんなに優れているのに、周りは勇者の息子としか評価してくれない』とか思っていた時はあったぜ。戦闘方面じゃなくて頭脳方面に行ったのはそういう理由もあったのかもな」


「ほうほう、それで」


「つっても、すぐに自分の才能も分かってきたし、研究していくのが楽しかったからな。気にしなくなったわ」


「え~つまんないっすね」


「あ~、あと」


「あと?」


「お前にも出会ったからな、気にすることないなと思ったんだよ」


「…………」


「……なに黙ってんだよ」


「全く、先輩はあたしの事好きすぎっすね」


「はぁ!? くだらねえことを行ってんじゃねえよ!」


「恥ずかしがらなくていいっすよ」


「うっせ!」


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