表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
545/903

物語の安心感


「物語と現実の違いは何だと思う?」


「そういう言い方をするって事は、もう貴方の中に答えがあるんでしょ」


「僕は安心感だと思う」


「はぁ……安心感、ね」


「物語の内で人に嫌がらせするのが好きという設定のキャラがいるとして、それが魅力的だとする」


「まあ、そういうこともあるわね」


「でも、それが魅力的なのは縛りがあるからじゃないか? 例えば、少年ジャンプの作品ならグロさと悪さはその範囲で行われる。でも、現実ではそのような人物の行動が許せる範囲かは分からない。現実ではそういった思考の持ち主は、行くところまで行く可能性が高いんじゃないか?」


「少し差別的な感じはするけれども……確かにそういったあまり好まれない癖がある人に対して現実の方が厳しいかもしれないわね」


「ああ、それは安心感がないから……縛りがないからなんだ。物語には売れるように、不快にならないようにという縛りがあるけど、現実にはそれがない。だから怖い」


「確かに、現実では……なんというか……そう、不確実性が高い気がするわ。描写されている範囲では許容できる。でも、本当にそれで留まってくれるのかしら? 分からないから許容できる幅が減る。逆にその不確実性の狭さこそが物語の最大の魅力なのかしら」


「ふふ、やっぱり君と僕は似ている」


「はあ、だから貴方と友達をやっているんじゃない。ただ、忠告するけど、私には良いけど他の人にはもっと順序を踏んだほうがいいわよ」


「君がいればいいさ」


「全く……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ