なぜ無限の力を求めるんだ?
「そもそも、なぜ無限の力が欲しいんだ」
「無限の力、というより一人で立てる能力。どんなに理解と繋がりがあってもそれに依存しない能力。いつだって一人に成れる能力」
「一人にはなってしまうものだろう」
「確かに」
「自分の思いと、凝り固まった価値観に沈むことが目的か?」
「自分は理論的に成れると思っていて、理論とは客観のことだと思う」
「理論は主観だよ。正確には採用する理論とは主観だ。好き嫌いで語る理論は変わる」
「だとしても、理論を語る場なら全てが好きな理論を語ることは出来ない。必要性によって語らなきゃいけない理論は変わり、理論を構築するのは客観だ。私は一人になっても価値観をアップデート出来ると思っている」
「速度が遅いだろう」
「別に遅くても良い。変わりに永遠である」
「永遠は人の繋がりだよ」
「それは物質は死んでも変わらないとか、赤が青と混じっても赤の要素はあるよ的なものだ。何の永続性を求めるかだ。他人が混ざったらそれは僕が求める永続性は壊れる」
「だったら、そもそも人は変わっているのでは?」
「では過程だ。私は私でしか壊れない。あなたでは壊れない。もしくは、壊れるとしても自分で変わることだけを認めるその姿勢こそが求めるもの」




