地下の戦闘
地下道に入った。地形データは頭に入っている迷うことはない。
……敵を発見。奴らの容姿と敵データは一致した。あの大柄の男は近接型魔術師、奥にいる女性が高火力型の魔術師。高火力型の魔法に当たると流石に危ない。だが、この閉鎖空間であえてそんな魔法を使ってくるリスクは少ないだろう。
「…………敵だ!」
ここまで近づけば音は消しているとはいえ、気付かれるか……だが遅い!
……急所は防いだようだが、足りない。足を切って蹴飛ばす。
「グハッ!」
足を切って動けなくした近接魔術師を無視して、後衛に向かう。この距離で俺なら反応が間に合わない速度で高火力魔術師の首を……いや!!
ドンッ!!!
グッ、この距離で爆発魔術を! ッ! 近接魔術師がっ! 離れねば! なっ! 後ろから炎の矢が! まだ生きていたのか! 高火力魔術師の炎の矢と自分の身も気にしない近接魔術師の捨て身……だが俺ならまだ! 前に飛び込んで炎の矢は交わす。ここなら捨て身もまだ勢いがついていない!
……右手のナイフで防いだ! その隙を逃さず、左手のナイフで近接魔術師を切った。
「……ふう」
後衛の魔術師は自分の爆発魔術で死にかけだ。油断せずトドメを指した。
……少し傷を負ったか。だが、急がなければいけない。先に進む。




