487/902
世界のための人柱 2
「…………」
「うん? ……ふむふむ、なるほど。ああ、僕の勘違いだったよ。君はもう繁殖の道を行くことを選んでいるね」
「なに?」
「無理やり生存の道に移動させられ、そこからトラウマを解消し幸せにならなければらない。なんと厳しい道を行くんだろうね。君は壊れないで仲間を愛するしかないのか。ふふっ、まあ良いんじゃない、頑張りなよ」
「何を言っている?」
「分かっているだろう。君はトラウマを解決するしかない。そういう風に決めてしまった。壊れながらも壊れないで生きることを決めてしまった。まあ、正しいんじゃないかな」




