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力の責任感もしくは正当性 2
「つまり、貴方は本当に正当性のためだけにこの世界を作ったんですね。いや、この世界ではなくて世界さえ作れればそれで良かったんですね」
「そうだね」
「貴方が肯定されたいのは誰ですか。過去の人達ですか? 今の人ですか?」
「どちらでもないかな。僕が思う人間のイメージ。それに対する評価。ある意味過去の自分なのかもしれない」
「……貴方が作ったこの世界に愛着はないんですか?」
「ない、かなあ。作ってあることに意義を感じるけど、作った結果にはどうも……あまり意義を感じない」
「…………」
「まあ、でもいいんじゃない。無駄に意義を感じると。自分が思った方に操作したくなるし、自分の想像とかけ離れすぎた時変えたくなってしまう」
「それが、私達を救ってくれない理由ですか?」
「そうだね」




