灰色の短編集

裁判での戦い

「彼の事を愛していました。でも、彼は私を裏切った、許せない、許せない。だから、殺してやった。いつも彼のために料理していたこの包丁で」

「後悔していますか？」

「……はい、後悔しています」

　ふう。『後悔していますか？』か。

　私(・)は(・)後(・)悔(・)し(・)て(・)い(・)な(・)い(・)。だから、後悔していると嘘をつくのはストレスがたまる。だが、ここは反省してると言わないと罪が重くなる場所で、私はちゃんと戦うと決めたからな。泣き言を言うのは性に合わない。

　さて、裁判頑張るか。