ピィピィと鳴く可愛い雛を育てる
ピィピィ鳴いている。可愛い。仲間はがっかりしている。卵を取りに来たからだ。だが、想いなおして雛でも高く売れるだろうと思いなおしたみたいだ。でも売りたくない。可愛いからだ。
それを言ったら喧嘩になった。で、その売却価格分自分が支払う事になった。自分の取り分は遠慮してもらったが、足りず、装備を売ってお金を集めた。仲間は怒っているようだが、小声で困ったらそれを売れと言った。ぶん殴ってやろうかと思ったが、一応仲間を思ってのことだから我慢してあげた。
家に帰って、雛を見ている。はあ、かわいい。見ているだけでニコニコになる。家に着いた時は日が一番高く昇っていたが、いつの間にか沈んでいた。
ニコニコ雛を見ているといつしか声を上げなくなった。頭を倒して衰弱してる!医者ぁと叫んだが動物を見る医者なんかいるわけない。自分が頑張るしかないんだ。
頬を叩いて頭を切り替えた。なぜ? 病気なら正直何も出来ない。そうじゃないなら、あっ、食べさせていない。何か食べさせないと、あっ、でも何食べるんだろう。分からない分からない。泣きそうになるが自分しかいないんだ!だから分からないなりに考え、これは食べるんじゃないかと思うモノを与えた。手を合わせながら見ていると雛はピィピィとまた鳴き始めた。
良かったぁ。雛の無事に胸を撫で下ろす。生き物を飼うのは単にかわいがるだけじゃなくて、育てるという事なんだな。鳴く姿を見ながらしっかり覚悟を決めた。
そして、ちょっとした月日が過ぎた。ちょっと大きくなりすぎてない。顔を見るために上を見上げると、人間よりも大きい顎が舌をちろりと出しながらピイピィと鳴いた。




