心配してくれる友達と心配かけたくない私
「あっ」
ちょっとふらついちゃった。かすみが心配そうに見てくるから、手を振ってなんでもない振りをする。
「ちょっと風邪気味かも」
「大丈夫?」
「うん、大丈夫大丈夫、いたああ!!」
いたいいたい!? なに!?
「ちょ、ちょっと! ……ごめんなさい。電柱があることをもっと早く言うべきだったわ」
「いや、こっちが不注意なのがいけなかったんだし……やっぱり調子が悪いみたい」
「今日は家で休んだほうがいいわ」
「そうかな」
「そうよ。休んでいる間の授業のノートは取ってあげるから、風邪を治すまで休んでなさい」
かすみは凄い強い口調で言ってくる。ここまで言われたら休みしか無いかなあ。
「う~ん……そうする」
家に戻ろうとするがちょっとふらついた。
「大丈夫、一緒に帰ろうか」
「ううん、大丈夫」
「そう、それならいいんだけど……」
「全く心配性だな、かすみは」
「……うん、心配」
「……っ気にし過ぎだよ。それよりも早く行って私の分のノート取ってきてよ」
「……全く、もうっ、そんな憎まれ口叩けるなら大丈夫なようね……じゃあ気をつけてね」
「うん」
「やば、ちょっとふらついている。う~ん、まずい、ちょっと重いかも。かすみが心配しないよう早く治したいんだけど。頑張ろ~……うぅ」




