291/902
他人にコミットしない人の生存戦略
大事な人が風邪で調子悪そうだった。僕は自分に風邪が感染ったら嫌だなと思った。多分大事な人じゃなかったんだと思う。
僕は自分勝手だった。僕は誰かを苦しめても気にしなかったが、苦しめる事が適切ではないことを知っていた。僕は弱かった。そして悪かった。だから傷つけなかった。弱きものが他人のコミットしないのは死活問題だからだ。僕はそれを感情ではなく生存戦略として実行していた。
……だが、僕は僕らしくあることが何より大事だった。
「どうした~」
「いや、なんでもないよ!」




