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嗤う骸骨


 燃える何者かが殺戮をしている。奴らは何かを叫んでいる燃える苦しみに嘆いているんだろうか、いや違う。奴らは嗤っている。殺戮による人の叫びを嘆きを至高の美酒を浴びているように最高に愉しんでいる。 こうしてまた、一つの家族が炎の中に消えていった。



「ちくちょう!ここもまたやられた」


 俺は悔しさに大きな声を出した。目の前には焼き焦げた一軒家がある。


 3年前、火災事故が急増。本来、事故が起こりにくいでも起き、放火魔の疑いも視野に入れて捜査をしたが、対処は何も功を為さず、事故は増え続けるのみ。一般人には知られていないが、燃える怪物が現れたという情報を得ている。


最初はデマだと思われていたが、そういった事件が多数報告されるようになったのと、身内かれも目撃証言が出たことにより、今では警察内部でもその情報を前提に動いている。


 だが、そんなことはどうでもいい!重要なのは奴らは笑っているという事。馬鹿げた事件だからと言って関係ねえ。たばこの箱を握りしめた。


 断じて許してたまるものかよ。どんな化物だろうが、一般人を傷付ける奴は警察が捕まえてやる。 そう俺は覚悟を決めた。…………後ろに、何かが、いた。


 ……後ろで、燃える骸骨が逆さまで見ていた。ケタケタケタケタ。本能のままで銃を撃った骨の怪物の肩関節部分が砕けた。


「ハハッ、やった思い知ったか怪物め!!」


 怪物はケタケタと笑っている。骨が再生された。怯えて、何発も撃ったが当たった部分は再生した。恐慌したままの行動は解決しない、カチカチと鳴った。弾が切れたんだ。奴が近づいてくる。


「ヒッヒッヒッ」


 怯えながらただ逃げた。一般人に被害を与えないようにとは考えずにただ、一心不乱に。


 見えなくなったと思ったら、目の前にいる。ただ、考えず逃げていた。逃げてある程度落ち着いてくると少し骸骨が溶けているのが見える。もしかすると時間制限があるのか、よし!これなら逃げ切れる。俺は笑みをこぼした。


 そんなとき、逃げる途中の公園に園児が遊んでいた。骸骨は園児を見ながら笑った。止まった。


「おい、止めてくれ……」


 骸骨はゆっくり、俺が追い付けるぐらいの速度で園児に向かっていた。止めて、止めてくれよ。しかし、体は動けず、ただ願うだけの愚者にはその相応の結果が待ち受ける。グシャ。


 ●月●日18時ごろ、警察官の目の前で子供の焼死事件が起こりました、骸骨が燃やしたなどの供述を行い、精神病の疑いを目途に調査を行っております。

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