意味のない確率操作
「俺の異能、その名は意味のない確率操作これはその確率を終わらせることで他の確率を得る。
例えば、コイントスで一万円を掛けたなら、二万円のコイントスを賭ける時勝率が四分の三になる」
派手なファッションの男が自らの能力を語る。その言葉に対峙するスーツの男の表情が歪む。もし、派手なファッションの男が語っている言葉言葉が真実ならば、自由に確率を操作することと同義だろう。
「ふふふ、だが安心しろ。この異能の基準になるのはリスク! そして、命の賭けは命でしか掛けられない、当然他人の命を書けるなどイカサマは不可能!」
しかし、派手なファッションの男が自らに不利なことを語った。リスクを追っているということを自慢したいのだろうか。
「ふん。その程度の確率なら、おれはとっくにお前を殺しているはずだが」
スーツの男はこれまでに派手なファッションの男の急所に何度か銃弾を叩き込んでいる。
「ふふふ、考えていることは分かるぞ。その程度の確率ならとっくに超えている。そう思っているんだろう。
だが、その答えは不正解だ!!
俺とお前の戦いの確率がどれほどだったと思っている。分かるか、おれは一つの一つの確率を賭けたわけではない、この戦いの確率を掛けている。俺が掛けた確率は三分の一!!
例え、奇襲できると言う利点を加えても勝率は二分の一ほど。しかしこの賭けにより敗北の確率は六分の一程!!
分かるか、勝率が六分の一の戦いというものが!!
急所に当たった攻撃が当たらないなど当たり前のことだ。全てに三倍の補正が掛かっているのと同義。そんな俺にかてるかあぁぁ~
主人公みたいに確率を乗り越えてみるか。俺に言わせれば全ては確率。確率の前には全てが頭を上げることは許されない!!」
派手なファッションの男は声を大きくして語る。しかし、スーツを着た男は冷静さを取り戻したようだ。いや、冷静さを取り戻しただけではなく酷く冷たい目をしていた。
「なるほど、意味のない確率操作。中々面白い能力じゃないか。だが、その確率だけでは意味がないな」
「なっ、なにを俺はもう勝っている。よーく考えろ。俺はもう賭けに勝っているんだ。残っているのはその精算だけ。お前と私の確率はもう決まっている!!」
「そうだな。お前はもう掛けには勝っている。だが、命の賭けには命しか掛けられないと言うならお前が勝ち取ったのは命だけなのだろう」
派手なファッションの男は手足に銃弾で穿たれ、血まみれで倒れ伏した。
「やれやれ、賭けるのは得意なようだったが眼の前の事に賭けないやつに勝利の女神は微笑まない」




