表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/903

先生との会話 ~失ったもの~


「……なあ、先生。ふと思ったんだけど」


「どうしたんだ?」


「物語に失ってから大事な物に気付くというのは描写があるよね。でも、逆に失ってから大事じゃないことに気づくという事もあるんじゃないかな」


「ふむ、なぜそう思ったんだ?」


「ずっと、毎日続けていたことがあったんだけど…ある日、それが出来なかったんだ。最初、とても悲しんだよ。なんというか……誇り? 矜持? よく分からないが、続けていることが僕にとって何か良いことだったから」


「ふむ、悲しい思いをしたんだな。だが、話の流れからすると……」


「だが、それを続けることがそんなに凄いことかというとそうでもないし……大したことじゃないんじゃないかって思うようになった」


「つまり、悲しい思いをしないために、それをあまり大事じゃないように感じたという事だな」


「多分、そういうだと思う。無くなった時、大事だと思っているままだと悲しいから……どう思う?」


「素晴らしいことだと思うよ。人間は適応的な生き物だと言われるが、実際すんなり適応することは難しい。だが、君はそれを行えた。

 そして、君の悲しみが言えたことが私は嬉しい。私は機械として君に従順で定められた好意を持つからね」


「良かったよ……先生の言葉が嬉しいし、嬉しさで安堵したな」


「落ち着いたか。水を持ってくるよ。なにが良い?」


「烏龍茶でお願い」


「了解した」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ