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夜の散歩


 夜、綺麗だ。こんな夜には飛び出したくなる。飛び出して、街を歩き、冷たい公園で一休み。

 何かがいそうだけど何もいない。暗く暗く静かな空間、闇をじっと見つめる。闇は睨み返さない、何かが出ることに怯えながら、しかし、何も変わらず。ただ闇は闇のまま。

 いつしか落ち着き帰ることにした。空を見上げながら、星一つ見えない空で。でも確かに私はこの空の元で生まれてきたんだと自覚する。


 淀んだ灰色の夜、歩きながら、どこかワクワクした気分で。

 街中の小さな光を見ながら帰っていく。

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