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野心ある平民の聖騎士


 「この国は聖なる加護によって守られている。そして、偉大なる聖なるものに選ばれたのが君たちである。その名誉を深く感じ、任務をこなすのだ。分かったな」

 じろりとキラリと光る頭部の爺さんが威圧するように言った。

「はい! 聖国の名誉とともに!」


「よろしい! では君たちを聖騎士に認定する」




「全くあいつ、いつもは平民だからと馬鹿にしていたくせに、戦争で戦力が足りなくなったからと言って急に上から目線で聖騎士にしてやるって笑いが止まらなかったよ」

 任命式が終わった時、信頼する親友が馬鹿にするように言った。 


「確かにあの態度にはイラつきがあるが……これはチャンスだ。こういうときでもなければ我々は上に行けなかった。

 だが、だからといってこの戦争が終わったときに役目ごめんだと排除されるのは望んでいない。分かるな」

 俺は親友に強く言う。俺たちの目的は意識返しすることではない。


「ああわかっているさ。お前は戦争で華びやかに活躍する役目、俺は戦争が終わったときに排除されないように弱みを探る役割。そういうことだろう」

 やはり親友はわかっているように間髪入れずに答えた。


「訂正するとすれば、俺の役割もお前の役割もひとりじゃないということだな、どちらも危険な役目だいつ死んでもおかしくない、死んだ時役割を交代できるように部下を鍛えておけ」


「了解。ボス」

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