妖精の友達
「あなたの悩みは何ですか」
私の悩みはありません。寝たきりでも幸せです。幸せです! ……あれ、なんか光っている?
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「あなたの悩みは何ですか」
ないの!新しい友達ができて嬉しいの。大きい人は私達が見えない人が多いから新しく出来て嬉しいの!
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「あなたの悩みは何ですか」
私の悩みはありません。友達が常に一緒に遊んでくれます。体が弱くてあまり動き回れないけど、友達は色々な話をしてくれるので寂しくありません。
ただ、不思議でみんなに友達の話をしてもなんだか苦笑いされるんです。紹介しても、無視されちゃいます。全くもうぷんぷんですよ。
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「あなたの悩みは何ですか」
ちょっと僕の友達の様子が変わってきたの、たまに苦しそうな表情を見せるし、早く治って一緒に動き回れたらいいのに。
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「あなたの悩みは何ですか」
ありません! なんだかもっと苦しくなってきましたけど、友達と一杯楽しい話ができるもの!
それに驚きなんですか私の友達は妖精だったようです。驚きです! 誰にも見えない私だけの友達、こんな目に合わなかったら出会うこともなかったでしょうしちょっとお得した気分です。
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「あなたの悩みは何ですか」
友達が変な顔になって、あんまり喋らなくなったの嫌われちゃったのかな。
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「あなたの悩みは何ですか」
ああ、そろそろお別れですか。声を出すだけでも痛くなってきたし、もう寝てるだけでガンガン痛みが響きます。変な声も聞こえてきたし、もう終わりかあ。もっと、もっと遊びたかった。君と追いかけっこしたかったなあ。……来世ではもう一度友達になろうね。
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「あなたの悩みは何ですか」
ないの! 友達と再会出来たの。なんだか別れてから時間がケッコー立ったし僕のことも忘れちゃってたけど、もう一度友達になればそれでいいの。それであなたのお名前は?




