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家族との会話2

泣いていたが、やはり初対面でこんなに優しいのはおかしいと言う考えが無くならなかった私は聞かずにはいられなかった。

「もしかして、こんなに優しくしてくれる理由は貴方達って詐欺者ですか?」

「そんなに直球に聞いてきたのははじめてだよ。もし、そうだとしたらどうする?」

「私を育ててくれた家族にいえばいくらでも出せるので、素直に渡します。それに、ここまでのことが嘘でも私は一瞬でも幸せになれたので全て貴方達に尽くします。それで死んだとしても後悔はありません。むしろ、ヘリコプターに乗ることや感謝されたこと、信用してもらったことがなかった人生だから最期にいい出来事ができたなって思って、純粋に感謝の気持ちしかないです。」


言い終えた瞬間、彼女の両親は腰に備えていたであろう銃を持ち銃口を向けてきた。普通であれば、銃の弾に当たらないように逃げることや「助けて」と叫ぶのかもしれない。


でも、恩を少しでも感じた人に向けて悪意の感情を持つことは私の信念に反するので私はゆっくりと目を閉じ、引き金が弾かれる瞬間を待った。


バン!

と、大きな音が鳴ったが引き金の音ではなくクラッカーの音が鳴り響いた。


「今日から、貴方は私達の家族だよ。」


「ごめんね。試すようなことをして。私たちの事情なんだけど、私が理事長兼学園長、父が医者をやっていて今まで同じようにこの子と仲良くなりたいっていうのは多かったんだけど全員がお金目的や特を得ようとする子が多くて、最後に来た子なんかはナイフを家に持ってきて金の請求をしてきたり、入り口に置いてある高級なグラスとか割ったり本当に怖くて...。」


「だから、本当に試すようなことをしてすいません。」


「貴方はこれから私たちの家族だよ。」

「家族となって認めたからには、少しお説教します。」

「さっきも言った通り命を大切にしなさい。もし、この銃が改造されていた銃だったらどうするの?本当に死んじゃうよ。私達の家族になるなら命は大切にしなさい。」

「私は家族になっていいの?」

「私たちの試験を全てクリアしたから何も言うことはないよ。私の娘と一緒の学校の寮に一緒に住んで私の娘と青春時代を送ってね。」


「本当に今更なんですが、私の名前はほたるって言います。よろしくお願いします。」


「私たちの性は催花雨さいかうよ。だから今日からほたるも名前を答える時に催花雨ほたるって名乗るのよ。」


「ありがとうございます。私は本当に家族になってもいいんですか。」


「私たちはもう家族だよ。ほたる。」


あんなに泣いた後だというのに涙が溢れ出てきた。


「よろしくね。ほたる。私の名前を言ってなかったけど、私の名前は催花雨木乃香っていうの。木乃香って呼んでね。」


「ありがとう。木乃香よろしくね。」

と、涙を止めることはできなかったが、1番言いたかったことを言った。

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