18話 疑いは晴れた!
今は9時だ、俺は家にいる、お母さんと一緒に家を出るところだ。
「あー、私も久しぶりのギルドだなー」
お母さんはまるで冒険者をしていたかのような、口ぶりで独り言を言っている。
「え、お母さん、ギルド行ったことあるの?」
「ええ、そうよ、夫も冒険者だったけど...」
ああ、お父さんがいない理由が今わかった。
その後は何も言わない方がいいかも
でもお母さんは話を続けた。
「あなたがまだ1歳の頃かしら、私はキッパリ冒険者をやめたのだけど、夫がまだ辞めないって言って、パーティーにも所属してたから、いいだろうと思ってたけど、まさかね...」
「お母さん...」
この思い出があってギルドに行こうという人はいないだろう、子供の面倒を見るために、一緒に来てくれるのだろう、悪いことをしたかもしれない...
「でも大丈夫!私はキッパリ忘れたわ!もう落ち込んでられないもの、頑張り屋の息子もいるもん、落ち込んでたらユートに移っちゃうわ」
「そんな簡単に移んないよ」
お母さんはふふっと笑うと、俺と一緒に話をしながら楽しくギルドに行った。
ギルドに着いたのは9時30分、予定より30分早い、先にお金の確認でもしようかな...
そんなことを思っていると...
「あ、おはようございます、ユートくん、早いですね、私も早いですけど...」
「おはよう、シーナ、他はいないのか?」
「そのようですね、30分も前に来る人はそうそういませんから...で、その方は誰ですか?」
シーナは首を傾げている、俺が紹介しようと思ったが、お母さんの方が早かった。
「はじめまして、ユートの母です、彼女さんですか?礼儀正しいし、可愛い子ね、今度家に遊びに来ない?」
「かかか、彼女!?そんなんじゃあ、ありません!ともだち!友達です!」
そうかそうかと笑いながら話している。
「じゃあまだ他に来てない人いるし、確認しないの?」
「ああ、今行くよ、嘘だったら、泣いちゃうからね」
「大丈夫だよ」
するとシーナは首を傾げながら
「確認?なんのです?」
「お金だよ、子供にしては稼ぎすぎだって、お母さんが信用してくれないんだ」
「信用してないとは言ってないじゃない、確認よ確認」
シーナはわかったように頷き...
「あー、そういうことですね、私も親に話しましたけど、プラチナ貨1枚でりんご何個買えると思ってるんだ?って言われてちょっと怖かったです、でもうまく話して納得してました」
どんな納得だよ、子供がプラチナ貨を1枚持ってて何話したら納得するんだよ。
「そうなの?でもプラチナ貨1枚?ユートは16枚持ってたわよ?」
「それはですね、その対象の魔物を討伐したのはユートくんなんです、私たちは本当に何もしてなくて、でもこの硬貨をもらっちゃって、私たちはもらう権利なんてないのに...」
「まあ、ユートがいいっていうならいいんじゃないの?確かに大人からしたら、羨ましい限りだけど、子供たちで戦った証だろ?じゃあ、持っとく権利はあると私は思うよ」
「そうですかね...私たち...本当に何もしてませんよ?」
「ユートがものすごく強いのはびっくりしたけど、でも、ユートと一緒に居てくれたなら、それでユートは何かしてもらってるはずだ、それのお返しがその硬貨なんだろう、だから罪悪感なんて持たなくてもいいと思うよ、シーナちゃん」
お母さんはその言葉を言った後にニッコリ笑顔を見せた、俺はお母さんのことをかっこよくてすごく、優しい、見習うならお母さんかな...
「それじゃ、疑いも晴れたし、私は帰ろうかなー!」
ぐぐぐーっと伸びた、え?確認しないの?
「確認どうすんの?」
「別にー、今の聞いて疑い晴れたって言ったじゃん、それじゃ」
「いや疑ってたってことは、信用してなかったってことじゃん!」
「まあ、そうとも言う、そんなのどうでもいいじゃん!まだ少し時間あるんだろ?2人でどっか行ってこーい!」
俺のお母さんはむちゃくちゃだ、やっぱ見直そうかな...
「もう少しで時間だし、依頼表見てくるよ...」
「それは残念、じゃ、ばーい」
「あ、ありがとうございました!」
「いいよいいよ、何もしてないし」
そう言って手を振りながら帰っていった。
「じゃあ、行こっか...」
すると後ろから声がかかる
「おいおい、俺たちを置いてどこ行くんだよ」
「そうだぞ、パーティー仲間としてそれはないと思うぞ」
マデルとスレンだ、忘れてたわけじゃないけど、2人も早いな
「依頼表見に行こうとしただけだよ」
はあとため息をつくマデル
「ユートのおかげで昨日の夜が散々だったぜ、プラチナ貨を持ってることがバレて、挙句の果てに貯金されちまった」
「俺もだ、俺はちゃんと話して財布の中に入ってるがな」
「ずるー!お前なんか奢らせろよ!」
「いやだよ!だったら1番持ってるユートにしろよ!」
ええ!おれ!?1番持ってるのは俺だけど...
でもひどくない?
「ほらほら、依頼表見に行くよ、早くしないといいもんとられちゃうぞ」
逃げるが勝ち
「そうだな、奢りだもんな」
「よろしく、ユート」
「私はちゃんと出しますよ!」
マデル、スレン、少しはシーナを見習え
だが面白くないわけではない
「しゃーねー!いいよ!おれの奢りだ!」
「いえーい」
「いえーい」
「い...いえーい...」
うん、マジでしょうがない奴らだ。
それよりも10歳って全員こうなのか?
俺の世界だったらあり得ないな
本当にどうなってんだか、異世界は...
「その前にいい依頼とるぞー」
俺たちはギルドに入っていった。
読んでいただきありがとうございました!
チートというより、物語が多い気がしますが、ちゃんとチートのところはチートなので!ちゃんと見てくれると嬉しいです!
評価もお願いします!




