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all breaker  作者: paruseito
第Ⅰ章 アリスティディス編
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プリークネスの森の戦い 2

 アリスティディス王国北側の山脈を飛翔する3つの物体があった。


 その物体は、白銀の体に2つの翼を持ち、装飾はなく、スッキリとした形状をしていた。人々は、そのモノを天使と呼んだ。



 天使達は、山脈を迂回しつつ南下をしていた。



 「ランニング、結界に近づきすぎだぞ!もっと離れろ!」


 「忌々しい結界だなっと。」


 「いちいち、回り込まないとならないと面倒くさいですね。」


 「魔族共は、なんでこんな所をうろついてるんだなっと。」


 「おそらく、ドラゴニアを狙っているんだろーよ。」


 すると、ファンファンと警戒音が鳴り始めた。



 「ステイジー隊長!魔族の反応来ました。」


 「分かってる、位置の特定をしろ!」


 「了解です。・・・・・ドラゴニア南に広がる森周辺です。」


 「来た来た来たっと!もっと詳しい位置情報くれっと。」


 「ここからでは、これ以上は無理です、もっと近づかないと・・・」


 「警戒態勢取りつつ近づくぞ!」


 3人は、更に南下しプリークネスの森を目視できる位置までやってきた。


 「隊長!魔族の反応とは別に人間の反応を複数確認・・・・その数30.」


 「魔族の他に人間も居るのかよっと。」(これは、面白くなってきたなっと。)


 「肝心な魔族の反応は、どうなっている!」


 「それが、反応はあるんですが・・・特定が出来ないんです。」


 「チッ!隠れ潜んでるか・・・反応はするが、特定することができないって訳か。」


 「隊長、どうしますか?」


 「特定が出来ない以上これ以上の接近は、危険かもしれんな・・・しかし・・・魔族は確認しときたいが・・・・・」


 「どうでしょうっと、俺が威力偵察に行ってきますよっと。」


 「威力偵察?」


 「あの人間共を襲撃してきますよっと、そうすれば、潜んでる魔族を炙り出せるかもしれませんよっと。」


 「それだったら、私が行きます!」


 「プライム、おめぇは、索敵だけしてろよっと。」(こんなおいしい役、譲れるかよっと。)


 「・・・・いや、ここは、様子見だ。しばらく待機する。何らかの動きが無ければ、そのまま帰還する!」


 (何言ってるんだよっと、こんなチャンス逃してたまるかよっと。)


 「了解です。」 「了解っと。」


 (やったもの勝ちだよっと、徐々に高度を落としてっと、頃合いをみてアタックっと!)




 天使達は、遥か上空、プリークネスの森を視界に収められる位置に待機した。しばらくすると、一番後ろに位置した天使が高度を落とし始めた。


 「ランニングさん!高度が下がってますよ!!早く戻りな・・・」


 そう声を掛けようとした瞬間、高度を一気に下げ、プリークネスの森に一直線に向かった。



 「ヒャホォォォイっと!!威力偵察にいってきまーすっと!」



 「ちょ!待ちなさい!!私、追います!」


 天使の一体が追おうとした天使を制止した。


 「待て!プライム。我々は、待機だ!」


 「あんな勝手を許して良いんですか!」


 「構わん行かせてやれ・・・・まぁ、これで魔族の出方が分かるやもしれん。」


 「しかし、隊長・・・もし、強力な魔族が潜んでいたら、只じゃすみませんよ。」


 「それはそれでしょうがない、技術班には悪いがな・・・魔族の発見を優先する。それに魔族が出てくるとは限らないからな。」


 (それって、捨て駒って事よね。ランニングさん・・かわいそプークスクス)


 プリークネスの森へと高速で向かう天使。



 「およっと、追って来ないし、通信も来ないっと。・・・これは、お許しが出たって事で良いのかなっと。」(誰が出世をあきらめてるって、俺は、いずれ主に取って代わるモノだよっと。その為に実績を重ねるんだよっと。それにこの新型の性能テストにも、もってこいてなもんよっと。)


 「見えたっと!人間共、じっくりといたぶってやるっと!」



 天使がプリークネスの森へと舞い降りるのだった。 

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