プリークネスの森の戦い 1
プリークネスの森では、学院の生徒達が、魔獣討伐の卒業試験が始まっていた。
今は、武術科の班の一つが魔獣討伐を始めていた。その様子をシフォン達魔導科班は、眺めていた。
「わたし達は、一番最後ですか・・・」
「武術科は、時間がかかるのだから、俺らが先にやらせてくれればいいのにな・・・」
「仕方ありません、ゆっくり待ちましょう。」
そこにアカツキの丘方面から旅商人の馬車がやってきた。少しだけ離れた場所に馬車を止めると、一人の男が教師の所に歩いて行った。
「こんにちわ、先生。」
「おや、ブライアン商会の・・・」
「休憩がてら見学させて貰って良いですか?」
「構いませんけど、サボってて良いんですかい急ぎの仕事じゃないんですか?」
「ハハハ、休憩ですから、休憩。」
「見ていて楽しいモノではないと思うんだけど・・・」
「そんなこと無いですよ、学生さん達が頑張ってる姿を見るだけで、励みになるんですよ。」
「そんなもんですかねぇ?」
「そんなもんですよ、では、皆を呼んでくるんで、宜しくお願いします。」
男は、馬車に戻って行くと、仲間を呼んだ。すると、数名の人達が馬車を降りてきた。その中には、みすぼらしい剣士も居たのであった。
降りてきた、みすぼらしい剣士は、しばらく天を仰いでいた。
1、2、3・・・厄介な事にならなければ良いのだが・・・・まぁ、ヤバくなったら、早々に退場すればいっか・・・
「兄さんもボーとしてないで、こっちこっち!」
「今行くって。」
みすぼらしい剣士も商人達と共に、魔獣討伐の見学する事になったのであった。