アリスティディス王国
ここアリスティディス王国は山あいにある小さな都市国家である。
このアリスティディス王国は、諸外国からは、別の名前で呼ばれいた。
龍に護らせし国『ドラゴニア』と。
建国の祖であるアリスティディスは、龍と7日7晩戦い打ち負かし、龍と盟約を結んだとされている。
そして龍に強力な結界を張らせ国を覆わせた。
それに加えて周囲の険しい山々によって自然の要害と化しているのである。
この国に入るには、二つ方法がある。
国の南にある審判の門と呼ばれる関所から入る正規ルートと山越えの裏ルートである。
何故、裏ルートが存在するのか、それは、隣国であるルースレス王国が亜人の入国禁止しているからである。
アリスティディス王国は、亜人に対する偏見、差別がほとんどなく、奴隷制度もなく、亜人の自由が保障されている数少ない国の一つである。
そのため、多くの亜人達がこの国を目指すのだが、正規ルートでの入国はほぼ不可能なため、裏ルートを選択するしかないのだが、その成功率は極めて低く、数多くの命が失われていると言う。
アリスティディス王立学院は唯一の王立の学校である。
一般科、武術科、魔導科の三つの学科あり、修業課程は4年間、11歳で入学することができる。
生徒の大半は一般科に在籍(6割)武術科(3割)、魔導科(1割)が生徒の内訳である。
卒業に際して武術科と魔導科には、実地試験も実施される。
そして今日、最後の班の魔獣討伐の実地試験日だった。