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all breaker  作者: paruseito
第Ⅱ章-Ⅳ バンセンヌ編
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更にもう一人のブライアン

 見れば、コレクションルームの扉は開いたままだった。


 「しもうた!確認や!」


 コレクションルームに入ると、ケースに納められていた伝説記レジェンダリーは、もぬけの殻だった。


 「わ、私のコレクションがぁ・・・・・・」

 ブライアンが嘆くが、すぐさま、支持を出す。


 「まだ、近くにいるはずだ!探せ!」

 「会長はん、ちょっと待った!」

 マニータイプがそれを制止しようとする。


 「なんだね君、早くしないとストームキャットに逃げられてしまうだろ。」

 「大丈夫や、会長はん。犯人はまだ・・・この中におる!」


 「全員、この部屋から出るんじゃない!」

 フラットが探しに行こうとする者たちを止めた。


 「本当にまだこの中に犯人がいるのかね?」

 「間違いあらへん。この一連の騒動は、想定内や。やから、この部屋の出入りは予め制限してるし把握もしている・・・」


 「ほう、それでは、もう犯人の目星は付いているかな?」

 「せやな。」

 「それは誰かな?」


 「そんなもん、簡単や・・・わいら、ガキ共、会長はんの取り巻き・・・真っ先に疑われるやろ・・・一番安全に成り代われる奴は一人・・・そんでもって、既に偽物が現れて注意が反れている奴・・・」


 「会長はん、あんたや!」


 「はははは・・・面白い冗談を言うね君・・・」

 「冗談じゃあらへんで、怪盗嵐猫ストームキャット!」

 「語るに落ちたとはこのこと・・・君がストームキャットだな!この私を陥れてストームキャットに仕立てあげる腹積もりなんだろう!」

 「なんやて!」


 「早くその男を捕まえんか!」

 ブライアンの支持を受け、取り巻きたちがマニータイプににじり寄る。

 「ちょ、ま!フラット!ガキ共!見てへんで、なんとかせぇ!」


 静観していたシフォンがヤレヤレとばかりに前に出る。


 「それでは、茶番を終わらせましょう・・・」

 「茶番とな・・・」

 「はい・・・では、入って来て下さい。」


 別室の扉が開くと、ジェイドとブライアンが出て来る。


 「馬鹿な・・・見つかるはずが・・・」


 「と言う訳や、偽会長はん。」

 「残念でしたね。こっちには、探しものを探すのが上手い人たちがいましたから・・・」

 「お前、何故、会長はんを始末しなかった?」


 「・・・殺しは、私の盗みの美学に反する・・・」

 「美学?毒も拷問も美学かいな!」

 「毒は、致死量を踏まえて投与したはずだよ。拷問の方は、私の関与外のこと・・・私は、ブライアンの手下を一人見繕ってくれと頼んだだけだったんだが・・・」

 「誰や!誰に頼んどった!」

 「そんなの名探偵さんなら、もうわかっているのでは?」

 「ええから、教えんかい!」


 「闇のブローカー集団・・・『コカトリス』・・・これでいいかな?名探偵くん。」


 「やっぱりかいな。じゃあ、そろそろ、本性を現したらどないや!」

 「それは、できない相談だね。」

 「じゃあ、捕まえてからゆっくり正体見たるわ!」

 「それも、できないねぇ。」


 取り囲まれるストームキャット。だが、余裕の表情を見せている。


 「貰える物は貰ったし・・・そろそろ、お暇しますかな・・・」

 「待ちなさい!伝説記レジェンダリーを返しなさい!!」

 シフォンが珍しく大声をあげる。

 ストームキャットは、伝説記を見せつけながら言う。

 「これは、もう私の物・・・返して欲しければ力ずくでどうぞ。」

 シフォンは、ブルブルと震えている。

 「貴重な伝説記を・・・素手で触るなんて・・・許しません!」

 わたしだって、触れたことないのに。


 「おや?怒ってんの?」


 「怒ってません!」


 「シフォンサンガ、キレテマース。」


 シフォンの怒りは頂点に達していた? 

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