ボッカ探検録 15
卯ノ月 27日
今日、マリアベルとの会食会に行ってきました。
豪勢な料理が出されましたが、緊張や気疲れで味なんかわかりませんでした。
と言うよりも、喉に通りませんでした。
師匠は、マリアベルに幾つかの質問をしていました。
マリアベルがどうやって、この世界にやって来たのか。
目的は何か。
人に対する今後の方針。等々。
マリアベルは、真偽は不明だが師匠の質問には答えてくれた。
この世界には、次元を繋ぐ能力を持つ配下に魔界とこの世界を繋ぎやって来たと言った。
その目的は、ヨルと呼ぶ敵と戦うためだと言う。
師匠は、ヨルとは何かと尋ねた。
かつてこの世界を闇に閉ざした存在。
確か数年前に世界が7日間、闇に閉ざされたことがありました。
あの闇で多くの人々が行方不明になった事件です。
私は、当時のことを思い出しました。
私たちも闇に囚われ怖い想いをしたことを。
結果的には私たちは、行方不明にならずにすみました。
未だに何故、助かったのかわかりません。
そこで何故、マリアベルはそのヨルと戦おうとしているかと聞く。
答えは、その闇に囚われた一人だと言う。
その時の屈辱を晴らすためだとも言った。
と言うことは、マリアベルは人だったってことなのか。
でも、闇に閉ざされたのは数年前、マリアベルは、そんな短期間で魔族の王になったと言うのか疑問に思いました。
マリアベルは、信じ難い発言をしました。
闇に囚われたマリアベルは、魔界へと逃れることで命をながらえたと言う。
そして、魔界で300年の時を過ごしたと言うのです。
数年前に起こった事なのに300年って、どう言うことなのでしょうかと疑問に思いました。
現存せず。或いは、未発見。