アーネストリー探検記 12
卯ノ月20日
ベルグラントに到着した。
町には魔族が闊歩し、人も少ないが自由に行動していた。
噂通り魔族の王マリアベルは、かなり寛容な魔族のようだ。
しかし、町の中心にあるベルグラント城の威圧感は半端ない。
二人の弟子は、その威圧感で体調を崩す始末だ。
ボッカはともかくシーザスターには威圧を受け流す術を教えておく必要がある。
それは、後々でいいだろう。
僕は、単身でベルグラント城に向かうことにした。
向かったはいいが、当然の如く門前払いの対応をされた。
いきなり訪ねても会ってはくれないだろうとは思ってはいた。
幾ら寛容とは言っても、おいそれとは会えはしなかった。
それでも、どうにか後日、謁見の許可をもらう事ができた。
卯ノ月24日
魔族の王マリアベルと謁見は命懸けのものとなった。
マリアベルは美麗で見る者を魅了した。
僕じゃなければ虜になっていたね。
マリアベルとの謁見にはある条件が課せられていた。
マリアベルの提示した遊戯に付き合うと言う。
僕は、マリアベルの側近セブンスベルと剣での試合をする事になった。
明日、闘技場にて決闘が取り仕切られる。
どうやら、賭け試合のようだ。負ければ死。勝てば莫大な賞金が手に入る。
僕は、マリアベルと話しがしたかっただけなのだが。
伝説記第 2篇。一部欠損有り。魔族マリアベル題材。