兄の能力開花の儀式
能力開花の儀式というものがある。
スキルと属性魔法は10歳にならないと使えないそうだ。
正確に言うと10歳から能力が開花していくそうだ。
しかし徐々に開花していく過程で成長が止まったり開花しない事もよくあるため
教会で儀式を行い10歳になった者を集め開花させるというものだ。
その儀式に今日兄上が参加するのだ。
子爵家嫡男として領主として有用なスキルが欲しいところだ。
我が子爵家の未来がかかっているため付き添いできた家族は緊張している。
当の本人のプレッシャーはいかほどか?
無ければ無いで領主として問題ないのだがトラブルが起きたときに対応できるスキルがあったほうが良い。
ちなみに父は領土繁栄のスキルと統率者のスキルを持っているのでかなり優秀だ。
そういうわけで青い顔をしている兄上を見たら同情せずにはいられない。
今年10歳になった者は350人ほど。
午前と午後に分けられて午前150人。午後200人となる。
領主の息子となると順番は1番最後になるので夕方頃になるということでやってきたのだが
もう少しで順番が回ってきそうだ。
家族で教会に入ると後5人だった。
今聖水のようなものを頭に振りまいて呪文のようなものを唱えて少年に2言3言話しかけて
少年が「ステータスオープン」と声を上げると少年は目の前を空間をじっと見つめると
「やったー」と大声を上げると父親に抱きついた。
「家畜従属だよ!」と少年が父親が言うと父親がでかしたと頭をワシャワシャとなでた。
「この領で一番大きい牧場のせがれのようだな」
と父が説明すると我が領にとっても良いことらしい。
食材が安く大量に出回れば領民も喜ぶし税も入ってくる。
大騒ぎを見ている間に兄の順番が次に来ていた。
「どんなスキルがきても気にしないでいいからいってらっしゃい」と母が送り出す。
青からさらに色が悪い顔をした兄はコクリとうなずくと神父のもとに歩きだした。
神父の前につくとこわばった顔で直立不動になり神父が声をかけると目をつむった。
神父が聖水をかけて呪文を唱える。
兄がステータスオープンと大声で声を上げると目の前をマジマジと見て微妙な顔をしている。
父上ーと大声を上げるとこちらに走ってくるとこのスキルは大丈夫なのか聞いた。
兄のスキルは「豊作」「商才」「剣術」の3つだった。
父は笑顔で「よくやったお前が領主になったら我が領は作物が良く育つ豊かな領になるだろう。
そしてお前が商売をすればさらにこの地は富に溢れることになるだろう」と褒めた。
ちなみに属性は土だからどんだけ作物好きなんだよって思った。
まあ我が子爵家がお金持ちになるなら問題ないか。
家に変えると豪華な料理が並んで兄の能力開花を祝った。
家族みんな笑顔で楽しく兄を祝った。
自分は5年後どんなスキルを手に入れるのだろうか。
剣術さえあればいいやとしか思わなかった。