異世界転生 5歳 稽古をこなす
ゆっくり書きます。
目を覚ました。
見たことない天井だ。
いつも寝ている6畳ワンルームと違って天井が高い。
そして布団ではなく広いフカフカのベットだ。
体を起こすと違和感が。
景色に違和感が。
「体が・・・小さい?」
それにしてもダンプに轢かれて死んだはずじゃ。
「マルス様朝食の時間です」
メイドがドアを叩き部屋に入ってきた。
「ああ」
返事をして思い出した。
俺はマルス。
ベラージュ子爵家の次男として生まれた。
年は5歳だ。
これまでの記憶が思い出される。
これがいわゆる転生というやつなのか。
体は5歳と若い体、中身は40歳だがな。
記憶の中を思い出してみると貴族という以外至って普通だ。
THE普通だ。
朝食の席に座って家族全員席につく。
父親のクラウド、母親のアメリア、兄のゼークト妹のエリーの5人家族だ。
父と母は恋愛結婚だったので妾は無し。
上手いことに男子2人生んだので跡継ぎも問題ないので今でもラブラブである。
朝食の後は剣術の稽古だ。
まず素振りをたっぷりやる。
その後は父上相手に打ち込み。
うちを継ぐまでは王国の騎士団副団長をやっていた父上の稽古は厳しい。
弱点、足りないところを指摘されながらの稽古だ。
中高剣道をやっていた程度では隙だらけのようだ。
もちろん実力はかなわないのは当たり前だが
体格も違うから相手にならない。
そもそも有効打は下半身しか当てられない。
体力がなくなった辺りに兄と戦わせられる。
二人共体力がなくなってるので泥仕合だ。
木剣を子供同士で打ち合うのは痛い。
まともに有効打が入れれずバテてしまうのがいつもの光景である。
午前は稽古をして午後からは父上は仕事である。
兄と俺は暇になるのだが10歳の兄が5歳の俺と遊んでくれることはなく俺は近所の子供のと遊んだりして時間を潰していた。
最初の一週間は転生覚醒前どおりの生活を過ごしていたが中高と剣道部に入っていた身としては稽古前と後にもう少し工夫出来るんじゃないかと思った。
娯楽として子供と遊ぶか本しかない今の世界では剣術を高めるほうがまだ面白い。
午後になってから暇だからと言っても面白くない友達との遊びは辞めるべきだ。
向こうも領主の子供だからと気を使ってるしどっちにも得はない。
その時間に勉強をしたり近くの山で遊んで体力つけるべきだと思った。
まず稽古の前に準備運動してから30分ほど家の周りを走って30分のジョギングだ。
終わった頃から朝食を食べて父上との稽古が始まる。
最初から疲れてるが根性で素振りをこなす。
次に根性で打ち込みをし最後にはヘロヘロで兄上とまた泥仕合だが何発か良いのを打てた。
軽鎧を身に着けてるので容赦なく本気で打てる。
こちらは兄上の癖がわかってきて攻撃をかわすのが容易になってきてまず打ち込みを受けない。
午後はうちの書庫を見たら魔法の本があって胸踊った。
魔法にはロマンがあるよね。
本を読んだが魔法を使うのは早いと判断して魔力操作が大事と色んな本に書いてあったので体にある魔力を探して体中を自由自在に動かす訓練だけしている。
危険性もわからないのに使うのは時期尚早だと思い生活魔法なら安全だと思い生活魔法だけ覚えた。
魔力を使うと魔力量が増えるというので毎日近くの裏山の花や薬草にウォーターで限界まで水をまいた。
後の時間は歴史や地理の勉強をしたり屋敷の裏にある山で木に枝をぶら下げて剣術を自主練したりした。
最初はついていくので精一杯だったが1週間くらいでだんだん楽になってきた。
しかしそれを見ていた父上は打ち込みが激しくなった。
稽古が終わる頃にバテバテになるのは変わらなかった。
だが兄上に打ち込める回数は増えてきた。
兄上は教科書で勉強してるから書庫で合わなかったのだがたとえ効率が悪くてもスポンジのように物覚えの良い子の時期に知識はあるだけ良い。
書庫の本を読みまくっていた。
次の領主は兄上だ。
そのため俺は騎士団を目指していた。
そのため剣術と勉強とバランスよくなくてはならない。
兄上は2年後高等学校に進む。
そのため兄上は午後いっぱい勉強のため家庭教師と一緒だ。
兄上は領地経営のため勉強漬けだ。
そのため父上の稽古より勉強だ。
父上は何も言わないというということは父上も兄上の勉強中心というのには反対してないということだ。
兄の分俺が剣術をやらなきゃという使命感を持ってしまった。
毎朝のジョギングも慣れてきて1時間に時間を増やすことにした。
なんだか行けそうな気がする。
もっと追い込んで強くなりたいからだ。
もう兄との泥仕合は辛くなっても動ける分負けることはなくなった。
その分父上の打ち込み稽古が厳しくなった気がする。
有効打を入れていない。
いつか父上に打撃を入れる時が来るのだろうか。




