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転生したらヤクザになっていた!?  作者: 八雲武
第1章 2度目の高校生活
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第9話 大会の後日談

 聖華高校 会議室


「―――と言うことで、部活動の存続に必要な最低条件はクリアしました」


 俺や射撃部のリーダーである響子は、生徒会へ部活の存続に必要な書類の提出と報告を行っている最中である。

 電子化が進む中で、学校運営に必要な情報の中で重要なものは。今でも紙媒体の書類でやり取りすることが多いと聞いた。

 無論、データとして学校用のネットワークにも記録されているがハッキングなどによるデータ消失が怖いため、そういう方針を取っているらしい。


 とは言え、紙媒体の書類で報告するのは面倒くさくて仕方ない。


 何故なら、ネットワーク通信による報告会ができないから直に足を運んで報告をしないといけない。

 しかも、会議室に集まっているメンバーは射撃部の俺と響子の他に生徒会長と副会長、書記長、会計長、庶務長などの重要ポストが全員、揃っている状況下で報告する必要がある。

 さらに、射撃大会で結果を残すために様々なことをした俺が中心になって発言しないといけないから、その準備で休日がつぶれた。


(やれやれ、これだから実行するのがイヤなんだよ)


 グーダラ思考の俺にとって、こういった面倒な手続きは他の誰かに任せて生活していたからやるとしてもさっさと終わらせたい。

 報告会と言っても、色々と手順をすっ飛ばしてやったから色々と聞かれるのは覚悟していたが、一つ一つの手順を聞かれ倒されるのはさすがに疲れる。

 そんな訳で、当初は30分と決められていた報告会は延長に延長を重ねて2時間以上も掛かってしまったため、終わった時には既に空が暗くなってきていた。



~~~~~~



 聖華高校 校門


「あーあ、完全に暗くなっちまったな」

「すまねえ、本来は私がやるべき作業だったのに」


 すっかり真っ暗になってしまった空には、星がいくつか見えていてその下での響子との会話になった。

 時間が時間なので数分前、家に連絡をして迎えの車を呼んだのだが来るまでに時間が掛かると言うことで雑談をすることになった。


 10分後


「ありがとな!楽しかったぜ!」

「俺も楽しかったぜ」


 電話で呼んだ車が来たので、響子が元気そうに言ったので俺はそう返したがついでに1つの提案をした。


「あぁ、それと―――」

「なんだ?」

「ついでだから車に乗っていく?」

「ぶは!」


 俺がその提案を言うと、響子は盛大に吹き出した。

 そして、かなり緊張した表情と口調でこう言ってきた。


「な、何言ってんだよ!?そうしたら大変になるっての!」

「いや、ただ単純に駅まで送っていこうかなぁと」

「何だよ!そうなら早く―――え?」


 俺の発言に響子が顔を赤らめたので、誤解を解くために俺がそう言うと鳩が豆鉄砲を食らったように呆けた顔になった。


「変な誤解を受けたようだが何を想像したんだろうなぁ?俺には全然わかんない」

「な、なな・・・」


 俺が平然とそう言うと、響子の顔は恥ずかしさで湯気が出るぐらいに顔が赤くなっていく。


「響子ちゃんよぉ、アホな俺にもわかるように説明してくれるかな?」

「うっせー、バカ!さっさと乗せろ!このバカ!」


 そして、恥ずかしさのあまりに逆ギレ状態で俺に攻撃し始めたのでそれを軽くいなしながら車に乗って、須藤さんに最寄りの駅に立ち寄ってもらうように言うと彼女は微笑みながら車を操作していた。



~~~~~~



 自宅 自室


「くぁ~、疲れたからもう寝るかぁ」


 俺はそう言いつつ、壁に掛けてある時計を見ると10時を回ったところだ。

 普段だったらまだ起きている時間だが、生徒会の報告会で消耗したので早く寝ることにする。

 そのため、いそいそと寝る準備をしているとチャイムが鳴ってドアが開いた。


「勝手に入ってくるな――――て、彩葉姉か」

「あら?もう寝るつもりだったかしら~?」


 いつもの如く、九条さん達が入ってきたのかと思って振り返るとそこには俺の予想に反して彩葉が立っていた。


「今日は報告会で疲れたからな。とは言え、なんか話したいことでもあるんだったら、少しぐらいなら大丈夫だ」

「じゃあ、お言葉に甘えて隣に座っちゃいますね~」

「…」


 俺がそう言うと、彩葉はすぐに寝る準備をしたベッドに座り込んだので少し戸惑ったが、俺も彼女の隣に座ることにした。


「…それで?何の用だい?」

「寂しくて来ちゃった」

「あー、なるほどねぇ」


 この1ヶ月間、俺は部活動に集中していたから彩葉達との会話がかなり減っていたため、恋人同士になったのにちゃんと彼女達を構ってやれなかったから甘えに来たという訳だ。


「そいつはすまなかったな、1つのことに熱中しちゃうと他に気が回らん」

「よく知っているわ~、ゲームなんかだと眠らずに終わらせちゃうもんね~」

「あー、確かにやってたけどあれって結構きついんだぜ?」


 そのため、小さい頃の話で盛り上がっていると視線を感じたのでそっちに目を向けてみた。

 すると、


「じーー」

「じーー」


 と、ドアの隙間から俺達を見る目が2対あったので俺は彩葉にこう言った。


「困ったことに不審者が2人もいるぞ、通報しねぇと」


 そう言いながら俺が立ち上がると、彩葉はすぐに気が付いて俺達を見ていた2人がドアを開けてこう言ってきた。


「ちょっとー!不審者ってどういう事よー!」

「え?だってドアの隙間から何も言わずにこっちを見ているなんて不審者以外の何があるんだよ」

「恋人に不審者扱いをされるなんて訴訟ものです~」

「だったら普通に入って来りゃいいのに何で覗いていたんだよ」


 珠緒と琴音から訳を聞くと、どうやら彩葉と同じように俺に甘えたくて来たのだが彩葉に先を越されたので、入ろうにも入れなかったらしい。

 そのため、俺は彼女達に一緒に寝ることを提案すると満場一致で決まり、急いで床に3つの敷き布団を置いてもらってからそこで寝ることにした。

これで射撃大会は終わりです

この後は適当にグダグダした日常を書きつつ、イベントを入れていこうと思います

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