第46話 大会2日目 チーム戦1
何だかポイントが増えてますね。気を使ってもらってすいませんね。
さあ今日は2日目、最終日だ。人間の接待なんかも今日で終わりだ、あ~めんどくさかった。俺は男が嫌いなのだ、綺麗なお姉さんが好きなのだ。いやまてよ、別に綺麗じゃなくても好きな気がする。そうだ実は俺は女好きだったのだ、大会が終わったらサキュバス達と戯れて一日中ゴロゴロしてやるのだ。毎日日曜日するのだ。そう言えば俺は魔王だ、この魔族の世界の王だった忘れてたけど、明日から週休3日を魔族の決まりにするか?ついでに最低賃金も自給1000円にしてしまおうか?この魔族の世界を超絶ホワイト世界にするのも面白いかもしれんな。
「俺は毎日遊びたいのだあああ~!!!!!!」
「魔王様。また声に出てますよ、それも凄く大きな声です」
「あ・・またか、どうも心の声が出てしまうな。年を取ったせいか締まりが悪くなったみたいだ」
「私が一緒に遊びますから、今日は頑張って下さいな」
サキュバスのサキちゃんに着替えさせてもらいながら色々妄想してたら、また声にだしていた様だ。もうサキちゃんもすっかり慣れて俺を操縦していた、完全に世話女房状態だな。でもまあ綺麗なお姉さんが言うと何故か悪い気はしないな、男が生意気な事を言うと紐で縛って木から吊るしてやる所なんだがな。
「魔王殿、一緒に会場に行こうではないか」
「我々もご一緒させてもらおう」
昨日の接待でご機嫌な人間の王達が俺を誘いに来たようだ、チャイナドレスのサキュバス達と風呂なんかに入ったりして物凄くご機嫌な様だ。だがなサキュバスは全部俺のものだからな一人たりとも絶対にやらないぞ。もっともサキュバスとは何もしてないから俺の愛人とかじゃないんだがな。とても大切なメイド兼アイドルなのだ。綺麗な顔と身体を見ていると幸せな気分になるのだ、そう花をめでる様な物だ花鳥風月なのだ、俺は全然いやらしくないのだ。胸や尻や太ももをガン見するがセクハラでは無いハズだ・・・多分。
「さて2日目だな、今日は最後に表彰式とかあるから忙しくなるな。今日の開会の挨拶は獣人の王がするか?いっぱい勝ち残っているから丁度良いだろう」
「良いぞ、我らが活躍するのは見ていて気持ち良いもんだな!この大会気に入ったぞ」
「人間が活躍出来なかったのは残念じゃが、我らもこの大会は気に入っておるぞ。見ていてハラハラするからのう、来年も是非やって貰いたい」
俺達は王達と貴賓席に着席する、会場は今日も満員だ。外には入れなかった観客が大勢モニターの前にいた。古龍から貰った魔力でプロジェクターを4台程取り寄せたので、今日は屋内でも観戦出来る様にしておいた。ただし食堂なので料理を注文する人間だけが観戦出来る訳だな。
「皆の者!俺は獣人の王だ。今日も楽しんでいってくれ!」
流石獣人、シンプルな開会の挨拶だ。今日は最初に竜が飛んだりしないので、午前の試合が直ぐに始まった。午前中の試合は各国の代表のチーム戦だ。5体5の戦いで、相手が全員動けなくなったら負けっていうシンプルなルールだ。降参も認めているが、国の代表なので皆死んでも降参はしないので気絶するまで戦うはずだ。
「最初は西の国の代表選手と魔導士の国の戦いだな、どっちが勝つかな?」
「勿論我が魔導士ですな」
「うむ、儂もそう思う。彼らは我が国では強いが、魔導士や獣人相手では無理だろうな」
「魔王、ポップコーンくれ。あとコーラ」
「長老、後から代金払えよ」
「あっ、儂らにも頼む。代金は幾らでも払うぞ」
バケツサイズのポップコーンとアメリカサイズのコーラを5人に渡して試合観戦だ。こいつら何でもよく食べるのだ、俺はそんなに食えないのでハンバーガーとコーヒーで試合観戦だ。人間チームが簡単に魔導士達に負けると思ってたのだが、昨日の試合で学習した様で中々良い戦いになっていた。何故善戦しているのかと言うと、魔法を防御する装備を身に着けて更に5人中4人が弓で攻撃、1人が突撃する戦い方に変えて来たのだ。魔法は威力が有るが発動に時間が掛かるので発動前に弓で牽制されていた。弓も狙いの正確さよりも連射に重点を置いているので魔導士達は逃げながら攻撃する戦いに成っていた。
「良い匂いじゃな・・ちら・・ちら」
「美味そうな匂いしてんな・・・ちら・・ちら」
「魔王様、それは何という食べ物と飲み物ですか?」
「こっちがハンバーガーで、この飲み物はコーヒーだ。コーヒーは苦いぞ、大人の飲み物だからな」
「「「「くれ!下さい!食べたい!」」」
こいつらは物凄くしつこいのでハンバーガーとコーヒーを出してやった。あ~あ、サキュバス20人分の魔力が食い物だけで消滅してしまった、がっかりだ。頭に来たので長老からサキュバス千人分程の魔力を吸い取ってやった。最近腕輪ちゃんの能力が上がって来てるので接触しなくても魔力を吸い取れる様になったのだ。勿論サキュバス達には内緒にしているから、サキュバス達から魔力を貰う時はサキュバスに抱き着いて魔力を貰っている。
さて試合の方は、覚悟を決めた魔導士達が弓を受ける前衛、呪文を唱える後衛に分かれた事で勝敗が着いた。前衛は3人で急所をガードしながら弓を受けて立っていた。矢じりを付けてないから死ぬ事は無いが、身体にブスブス矢が刺さっているのに頑張って後ろを守っている。後ろの魔導士は特大の攻撃魔法を高速で唱えていた。人間の弓兵と突撃担当の戦士が魔導士に向かって行ったがもう一人の魔導士と前衛の魔導士の魔法の連射で近づけないのだ。そして後衛の攻撃魔法が人間に着弾して大爆発が起こった。見ていた俺達がビックリする程の轟音と爆発だった。そして煙が収まった時には立っている人間は居なかった、魔導士チームの勝利だ。幸いな事に人間達に死者は居なかったが全員担架で退場となっていた、魔導士達も全員体に矢が刺さっていたので救護員に運ばれて行った。
「凄い戦いだな、観客も盛り上がってるぞ」
「うむ、これで少しは儂も面目が立ったな!」
「人間も結構やるもんだな」
やっぱり人間は結構やるもんだ、失敗から学ぶ事で強くなるのだ。多分今日負けた連中は次はもっと強くなるだろう。そして勝った魔導士達も次は装備を変えて来て弓等には負けない装備で来るはずだ。この少しづつ進歩する事が人間の最大の武器なのだな、俺はもしかしたら人間達を鍛えているのかも知れないな、魔族にとっては不利になる事かも知れない。
さて次はドワーフ対獣人の戦いだ。はっきり言って力と力のぶつかり合いだ、どっちが耐久力が有って力が強いかって戦いだ。獣人の選手は猪や熊等のパワー系の選手で構成されていた、ドワーフは全員ドワーフ族の専用タワーシールドとハンマー装備だ、タワーシールドは鋼鉄製で50キロ位ある頑丈な奴だ、これには弓や槍等は全く通用しない。獣人の爪等も通じないので突進するか後か横に回り込まないと勝負にならないだろう。
「ドワーフは強そうだな」
「あいつらの防御は凄いからな、あのタワーシールドってのは凄いんだ」
「そうそう、防御にも使えるがあれで殴られたら偉い事になるのだ」
「魔王、お代わり」
「長老は食い過ぎだ、我慢しろ」
「年寄だから食うしか楽しみが無いんじゃ・・可哀そうな年寄に焼きそばを恵んで欲しいのう・・」
この古龍の長老は何だか芸が細かくなって来たのだ、最初は威張っていたのだが俺には泣き落としの方が効果が有ると思ったのか哀れな老人のフリをするのだ。年寄をイジメている様に見えると世間体が悪いのでさっき長老から奪った魔力でケン〇ッキーのフライドチキンを5キロ程出してやった。どうせ他の連中も食うからな。
「うほ~!これは旨そうじゃ。魔王は良い奴じゃのう。何でも言ってくれ儂らは友達じゃ」
食ってる間だけ静かなこの連中を無視して俺は試合を見ていた、何と言っても俺が最初に仲良くなった種族であるドワーフはとっても気になる存在なのだ。一緒に温泉に入ったりバーベキュー大会したり相撲した仲だからな。