morning time
「美香ぁー、今日午後から雨だってーッ最悪!!!」
月曜日の朝。
親友の凛はあたしの姿を見つけるなり、飛びついて、グチって来た。
「せっかく今日部活休みで美香と遊ぼぅと思ってたのに!!」
ゆるかわな雰囲気と天然キャラの凛はよくあたしを頼ってくれる。
なんていうか…姉妹みたいな。
もちろんあたしが、姉(笑
「ハイハイ。でも、しょうがないぢゃん。」
いつも、こんな感じw
「凛は彼氏ん家でも行けばいいぢゃんかー。」
凛には、野球部部長の彼氏がいる。
熱くて、野球超上手で、男子からも人気絶大。
坊主ぢゃないってトコもポイント。笑
「…だって。」
「憎たらしいなぁー、リア充野郎めッ」
「…美香にゎ、好きな人とかいないのー?」
「いない。」
「なぁーんだ、つまんないのぉ。」
凛がすねたように口を尖らせると、教室の前の方から「凛!」と呼ぶ声が聞こえた。
凛の彼氏。
「ほら02、行ってきな?」
「行ってきます…」
ほぼ凛の彼氏に押し付けたような感じのあたし。
親友の扱い、ヒドいかなぁ…?
しばらくして凛が帰ってきた。
「なんだって?」
「放課後、図書室で勉強するコトになった♪」
「よかったぢゃん、暇ぢゃなくなって。」
「美香は放課後どうするの?」
「んー、音楽室残って自主練してよっかな。」
あたしと凛が所属している吹奏楽部。
3年になって2学年分も後輩が増えてから部活の個人練の半分は後輩に教えてあげる時間に
使っているから最近は自分の練習がおろそかになっている気がする。
「そっかぁ…。」
凛が残念そうな顔をすると、キーンコーンカーンコーンと1時間目を知らせるチャイムが鳴った。