〜。・戦いなんて・。〜
そこにいたのはなんと・・・。
するっ・・。
と、付け髪が取れた。
「え・・・・・ヅラ・・?って・・風黄・・?」
「――そうだよ。光の神は―――オレ」
新事実発覚。
「風黄・・・女!?」
「んなワケねーだろっ!フリだよフリ!(怒)」
「あっ、フリね・・ビックリしたぁ・・」
「おいおい、風歌・・驚くところが違うだろ・・・」
「なぜ・・・オマエ・・いや、光の神がここに・・?しかも人間に生まれ変わって・・!?」
ライトが風黄に聞く。
「んぁ?オマエ、ライトか?あぁ、なーんにも変わっちゃいないな」
風黄が懐かしいものを見るように言う。
「答えろ!なぜ、オマエはここにいる!?」
「何でって?別に理由なんかいらなくねー?」
「オマエのせいで・・俺たちは・・・・」
「何?闘う羽目になったとでも言うワケ?」
「そうだ!」
「あっそ。気にしないで」
風黄はそういって、ライトの言葉を流した。
「あっ」
そして、何かを思いついたように、風歌のほうへ来る。
「・・・風黄が光の神だったなんて・・・驚きだった」
風黄は答えることをしなかった。そして、
「改めて・・・初めまして――オレを嫌っているお嬢さん♪」
風黄はくいっ、と風歌の顔を右手で自分の顔のほうへと向けた。
「・・・・・初めまして・・あたしが“光の神”を嫌っていることを知ってる“人”」
風歌は、嫌そうな顔をして答えた。
「よっぽど、アレを気にしてるんだ。・・まぁ、言っとくよ。アレはオレじゃない―――」
風黄は、言った。
「オレじゃない・・・?」
エンが眉を寄せて言う。
「あれは絶対、あなたよ・・だって、そっくり・・」
風歌も言う。
「そうだね、かなり似てるね。それは否定しないよ」
風黄は言った。
「オイ・・・戦闘の最中だ!邪魔をするな!」
そして、ライトはエンがやった動作をやった。
今度は、火の玉ではなく、電気玉だった。
「はあぁっ!」
掛け声とともに、電気玉が飛んできた。
「うわっ」
「きゃっ」
「よっ、と」
三人は、それぞれによけた。
そして、風歌とエンは地面に降りる。風黄は空中で浮いているが。
「オレ、もう闘う必要ないから。観戦でもしてるよ」
風黄はそういって、空中で腰を下ろした。
ライトはそれを見て、
「まぁいい。こいつらを倒し終わったらオマエも倒してやる」
「どうぞ、ご勝手に」
ライトはもう一度、さっきの動作を繰り返す。そして、何発か投げた後、両手を上に上げた。
「・・・――これは、かなり強いぞ」
風黄はぼそっ、と言った。
そして、ぐんっ、とライトの両手の上に、電気玉の大きいバージョンが出来た。
そして、それは、まわりの電気を吸い取るかのようにバチバチ音をさせ、大きくなっていく。
「何・・・?すごい・・気・・!?」
「あれは・・・?」
二人が動揺している間にも、玉はどんどん大きくなっていく。
そして、巨大なバルーン並みに大きくなった電気玉を二人に向け、放つ。
「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!」
「!!」
「!?」
たちまち、二人は巨大な電気玉に飲み込まれた。
ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンンンッッッッ
ものすごい音と、爆風が起こった。
「・・・・・・・・・・・・」
風黄は目の前で起こったことをまじまじと見つめる。
と、眼に何かが映った。
二人分の影。しかし、倒れている。
「ふ〜ん・・・死んではなさそうだ」
「・・・・・・・次はオマエだ・・」
風黄が見ると、そこにはボロボロのライトがいた。
「オマエ・・・もう無理だ・・」
風黄は言った。
「何を言っている・・。二人を倒した後、オマエを倒すと言ったはずだ」
ライトは、肩で息をしながら言う。
そうとう、今のに気を使ったんだな・・。あれじゃあ・・。
ライトは、ぎゅっ、と手を握り、電気玉を作る。しかし、風黄は動かない。
そして、しだいにそれはしぼんでいく。
その瞬間、ライトがバタリと、倒れた。
「あ〜ぁ・・やっちまった」
風黄は、とんっ、と空中から降りる。
そして、ライトを肩に持ち上げる。
たたた、と店の入り口に持って行き、駆けつけた救急隊員に渡す。
そして、また倉庫へと行く。
『ライト・・オマエならなれるはずだ・・・“命の神”に・・』
『そう・・頑張って・・』
『みんなで、応援するわ』
『そうだ。オマエにはなれるその権利があるんだ』
『頑張れ』
『死ぬなよ!』
『“命の神”になれる、あなたなら』
――何故、オレなんだ?
――何故、やらなくてはいけないのだろうか。
――何故、戦うんだ?
――何故、哀しいんだ?
――それは・・・自分が弱いからだ。
「!」
ライトは夜中、目を覚ました。
真っ白い壁も、黒に染まっている。
窓から入る、月明かりがここを病室だと知らせてくれる。
そして、同時に自分の本当の気持ちに気づかせてくれた。
――本当は戦いたくなんかない。
「これが・・・オレの気持ち・・・?」
ライトは動揺する。
そんなわけはない・・・。今まで、そんなことはなかった。
戦いが楽しかった。戦いで“気持ちがまぎれた”・・・。
「!・・・」
「オレはホントは弱いというのか・・・?」
「そうだ。だから、オマエは“負けた”」
突然、窓辺から声が聞こえた。
風黄だった。
「負けた・・・?オレが・・?」
「そうだ。その証拠に、オマエの本当の気持ちが勝った」
「・・ん?・・“あいつらに負けた”・・じゃなく・・“自分に負けた”とでも言うのか?」
「そうだ。ほら、負けたら本来、人形か力を失う・・又は勝った相手の奴隷」
「・・・・・・・・・ふっ・・負けたな・・」
「だから、そう言ってるだろ?まぁいい。オレは帰る」
風黄はそう言って、窓から降りた。
「・・・・ここ・・5階だよな・・・?」
ライトはそう呟いた。
そして、しばらくして布団にもぐった。
「風黄!どこ行ってたんだよ!」
風黄が帰ると、祐二が部屋の前で待っていた。
そして、叫ばれた。
「んぁ?えーっとな、姉ちゃんたちと一緒に、あいさつ回り」
「だ・・・だけどさ!なんで風歌っちはあんなボロボロ&気絶してんだよ!?」
「歩きつかれて、寝てんだよ」
「服は!?ボロボロじゃねーか!」
「火事があって、子供を助けようとして」
「そ・・そうか・・でも、危ないことすんじゃねーぞ!あぁ、もう。驚いたな〜・・」
驚くのはこっちだ。
今、普通に夜中だぞ。
良く待ってたな。
風黄はそう思いながら、部屋の中に入って行った。
「ふぅ・・・寝るか〜・・といっても眠くねーし・・」
まず、風黄はよごれたこの今ドキタキシードを脱ぎ、部屋着に着替える。
そして、部屋を見渡し、机の中から、ヘッドホォン&MDを取り出した。
そして、ヘッドホォンを付け、音楽を再生し始める。
ベッドの上で、ごろん、と仰向けに転がる。
音量を大きくすると、チャカチャカと軽快なリズムがなる。
すると、部屋を仕切る布がゆれた。
「・・・?」
風黄が体を起こすと、そこには、いつものワンピースに着替えた風歌が立っていた。
そして、
「・・・!?ちょ・・待て!ここでは・・!」
風歌の手には、あの二人同様、風玉があった。
しかも、両手に。
「光の神・・」
そう呟いた風歌は、風黄のほうへと瞬時にしてきた。
「光の神なんて・・」
そういいながら、右手を後ろに下げ、左手を前に出す。
風玉が投げられた。
見てくれてありがとうございます。
そういえば・・。
戦いのシーン、意外に早く終わりましたね。
というより、飛ばしすぎ?
かもしれません。
これから頑張ります!