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〜。・ミヤ登場・。〜

「・・・・・・・・・・・・・――――気づいたか?」


エンがライトに小さく耳打ちする。

「モチロンだ・・」

ライトも小さく答える。

その横の風歌も風黄も深刻な顔をしている。

神殿隊は何も感じていないようだった。

「で、矢幡。どうするの?」

風歌が不安を隠すようにして、話し始める。

「はぃ?あぁ、そうだな・・神殿隊は、この学園の周りの警備を強化します。あなたたちはとにかく・・・・・・いつでも戦えるようにしてほしいです」

矢幡はそう言って敬礼をした。

「それでは、失礼します。何かあったら連絡を・・てまぁ、風黄君に頼んでおけば大丈夫だけどね・・風黄君の担任だからね」

「そうなの?まぁいいわ・・じゃ、あたしたちは・・・逃げるわ!」

「そうだな!」

「右に同じ」

そう言って、三人は屋上のフェンスを跳び越して、下に降りた。

それと同時に、屋上に上がってきたリョク。

「あ〜!逃げたか・・・って、神殿隊!?・・・しかも銀ランクぅ!?」

リョクは目の前にいる神殿隊、約五十人を目の当たりにし、数歩下がった。

「・・・・・リョクか・・」

風黄はつぶやいた。


「ふはぁ〜〜〜〜〜」

三人はとにかく行くあてもないので風黄の部屋に居た。

そして、風黄のスペースで過ごしていた。仮にも女の部屋は入りたくないという理由で。

そして、エンとライトは風黄の机を見ていた。

「ほぉ〜?何だ?この辞書は〜??以外にもガリ勉かぁ〜?見えないけど」

「確かにすごいな・・・これは、スペイン語で書かれてるスペインの歴史・・こっちはロシア語の本だ・・」

「って、うぉう!?何だ!?このびっしり書かれたノートはぁ!?」

「それは、自主勉用だって、確かそれは数学用だよ」

「何?教科ごとに分けてんのか・・?」

「だから、数字と公式がびっしりか・・」

二人は感心していたが、ふと思いついた。

「こんな勉強熱心のヤツの部屋にいて・・・オマエは頭よくなったのか?」

グサッ、と風歌は軽く傷ついただろう。

風歌のミシャーラでの成績は過去の司神の中では、ダントツで最下位。

それでも候補には入れたのは力のおかげだろう。きっと。

「う・・うるさい!だって勉強してるの深夜だもん!もう寝ちゃってるもんね!」

「お子様だなぁ〜♪」

「うるさぁ〜い!!」

風歌はエンの髪を引っ張る。

「いだだだだだだだだだだだだだだだだだだっっっ!引っ張るな!やめろー!」

「うるさいうるさい!こっちだって好きで頭悪いんじゃないんだもん!」

「じゃあ、頭よくなるように教えてもらったらどうだ」

「うっ・・・・だって、風黄大変じゃん!」

「ココの小学一年生の問題ができるかどうかも分からない基礎知識のないやつに教えてたらな〜・・自分の勉強も出来ねーよ」

「・・・・・・・・・・・・・・・言ったね〜??」

「ふっ・・風歌・・ぁ??」

「必殺、彫刻等投げ」

しゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅしゅっ、と近くにおいてあった彫刻等が飛び、エンに向かっていく。

「どわああああああああああああああっっ!」

「危険だな」

いたって冷静なライトはそれを交わす。

とととととととと、とエンの体の形を描いて壁に刺さる。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

失神しかけのエン。

キレた風歌。

見守るライト。

変な三人。

「言っとくけど、力は使わないでよ」

風歌は言った。

「つ・・・・・・・使ったら?」

エンが恐る恐る聞く。それに風歌は満面の笑顔で、


「殺す」


といった。

「はい」

エンはすっかり恐縮している。

「・・・・・・・・・・・・情けない」

ライトはつぶやいた。


「なぁなぁ、風黄!」

屋上、昼ごはんタイム。数組のグループが昼食を食べている。

その中に、風黄&祐二の二人はいた。

「何だよ・・・・・」

風黄は嫌そうな顔をし、祐二を見る。

「その玉子焼きくれよ〜!!」

「・・・・遠慮する。ていうか、オマエ、キャビア入ってんじゃねーかよ!」

「は〜?玉子焼きの方が美味そうだ!」

「・・・・・・・・変なヤツ、だったら作って入れろよ」

「・・・・・・・だってよぉ・・母さん、毎日持ってくるんだぜ?言えないよ」

「そうだな。じゃ」

そう言って、風黄は玉子焼きを、ぱくっ、と口に入れる。

「ああぁ――――――――――――――ッッッ!?オレの玉子焼きぃぃぃぃぃ!!」

「誰がオマエのだ。オレの弁当の中に入ってんだからオレのだよ」

風黄はそう言って、もう一つの玉子焼きも食べる。

「あああああああああああああああああああ・・・・」

祐二は叫んでから倒れた。そのとき手から離れた弁当箱を風黄がキャッチする。

「なんだよ・・・・明日でも作ってきてやるから・・・」

「マヂッ!?やったー!!」

祐二は弁当箱を持っていたらこぼれるというほどに、回った。

そして、酔った。

「うええええええええええええ・・・気持ち悪・・」

「アホか・・ていうか、回っただけで酔うか?普通」

屋上の風が髪を揺らす。

ついでに、祐二のナフキンが飛んでいった。


「えー、只今より、エンの処刑を始めます。参加者はあたしとライトでーす。で、処刑道具はノコギリで〜す」

「エン、なんて無様だ・・」

「いや!助けろよ!なんで鎖がここにはあるんだよ!」

「100円ショップで購入いたしました。ノコギリも」

「一体どこの100円ショップだよ!?」

「この学園都市の中のです。まぁ、早速はじめましょう。ライト、手を押さえて」

「・・・・・・・」

ライトは手を押さえる。

「待て待て待てぇ!早まるな!」

エンは暴れるが、残念。動けません。

「では、はじめます」

「ギャ――――――――――――――ッッッ!!」

エンの首まで刃が後、五ミリ。

と、同時に、部屋のドアが開き、風黄が帰ってきた。

そして、見た瞬間に、

「どわああああああああああぁぁっ!風歌ぁ!?」

「あっ、風黄。お帰り。処刑、見る?」

「見ない!そして、離せ!」

「嫌」

「否定するな!」

風黄はとにかく、エンを安全なところに移す。

「たたたたたたたた・・助かったぜ・・・」

「大丈夫か・・・?眼が泳いでるぞ・・?」

風歌はノコギリを横に置く。

「なんで邪魔するの?」

「いや、ちょっと違うだろ!?」

「そう?まぁいいや。あっ、そうだ。昼ごはんまだ?」

「は?昼飯?食ってねーの?」

三人は同時に頷く。

「じゃ、買ってくるよ」

「あっ、あたしも行くっ!」

「じゃ、待っててくれよ。あ、技他多数は使うなよ」

そう言って二人は外に出た。

それから刹那―――・・。

「ただいま〜・・って、うぉう!?」

風黄が帰ってきた。

『はっ?』

二人は目が点になった。

「オマエ・・・今、風歌と外行ったんじゃねーか?」

流石にエンもオドロキで正気に戻っている。

「なにいってんだ?風歌なんて見てねーぞ」

「じゃ・・じゃあ、さっきのは・・・?」

「さっき?何かあったのか?」

「いや・・さっき風黄に化けている(?)が風歌と一緒に外へ行ったんだ・・・」

「はぁ?オレに化けた?」

「おぅ・・」

風黄は、呆れた顔になって、ピンッ、と何かを思いついたように顔をあげる。

「誰かの・・・・気!?」

その瞬間、部屋に凄まじい爆風が起こった。

「うわぁっ!」

「うわっ!」

「くっ・・!」

三人は、風によって、壁に叩きつけられた。

「風歌!?」

窓の外にいるのは、真っ黒い影とカラス。そして――黒い影に首を絞められている風歌。

「久しぶりだな・・・エン・ライト、そして光の神・・いや、風黄か?」

黒い影は冷たい声で言う。大きな黒いフードをかぶっている。フードを繋がっている黒く大きなパーカー、真っ黒なダブダブのワークパンツ。顔は見えないが、笑っている。

「うぅ・・・」

風歌がうめく。

「オマエ、ミヤだな!?」

風黄が叫ぶ。

「そうだ、風黄。オレがミヤ。このカラスが・・・別にいいか」

『よくねぇっ!オレ様は・・・』

「何しに来た!?風歌を離せ!」

『無 視 す る な ッ ッ ッ ! 』

「嫌だね、風歌は神狩りに使う。もしかしたら、同じ仲間同士で殺し合いになるかもしれない」

「そ・・・そんなことしない!」

風歌がミヤに向かって反抗する。

ミヤは風歌を見て、

「無理だ」

といった。

「なんで?」

「これを飲ませるからだ」

ミヤが取り出したのは、蒼いビー玉のような玉。

「これは、神を操る薬さ。結構強いから、一ヶ月は最低でも解けないよ。それに、これをのめばオレの言うことに素直に従う。たとえどんなことでもね」

ミヤは薄く笑った。

『ミヤ、で、どうするんだ?今飲ませるか??』

「・・・・・・・・そうだな、ギャラリーも揃ってるしな」

二人(?)は笑った。

「じゃ、まかせたよ」

『何!?オレ様かよ!』

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・神狩りを許す」

『はい、ありがたくやらせてもらいますゆえ』

カラスは、敬語でいい、敬礼をした。

そして、くるっ、と前に一回転すると、ポンッ、とはじけるようにして人になった。

真っ黒な髪に、ミヤと同じぐらいの背。黒いTシャツと黒い半ズボンをはいている。

『うぅ〜・・これ、嫌いなんだよな〜』

「ぐだぐだ言うな。ほら、オマエに渡す。動かないようにはしてある、オレはあいつらを黙らせる」

ミヤはそういい、風歌をカラスに渡す。言われたとおり、風歌は指一つ動かない。

『はぁっ!?ったく〜〜〜・・・・じゃ、これ、飲んでくれよ』

「・・・・・・オマエらは、今ここで始末する」

ミヤは右手をぎゅっ、と握り締めた。

「来るぞ!まず、外へ行け!ここじゃ、狭い!」

風黄らは、外に飛び出した。

「ほぉ・・・・?逃げられるわけが無いだろっ!」

ミヤは手を開いた。すると、



グワアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァアァァァァァァァァッッッ



と、とてつもない気の球が現れた。

ピリピリと、体がしびれる。

「うわ・・・何だ?この気は・・・・っ」

「これが・・・・ミヤの力・・・」

エンとライトは呆気に取られる。

「・・・・腕をあげたな・・・・・っ!ミヤ」

「そうだ。オマエみたいにへらへらしてないんでな。・・・・・さっさと・・死ね」

ミヤはそう言って、強大な気の球を投げた。

「くっ・・・」

真っ暗で何も見えない・・・。

エンとライトは眼を細める。そして、次の瞬間、少しだけ光が見えた。

そして、刹那、それは闇にと変わった。

「エン!ライト!気で体を守るんだ!」

前方から声がした。

二人は瞬時に実行する。




ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンッッッ




大きな爆発を起こし、周りの建物や木は瞬時に吹き飛ばされたか、破壊された。

――・・・・・・・・・・・風黄っ!エン!ライト!

心の中で風歌は叫ぶ。

――こんなやつ、動けたらなんとも無いのに〜・・・ていうか、驚いてるし!

風歌はカラスを見たり爆発を見たりと交互に眼を動かす。

『ミ・・・ミヤ・・・死ん・・だのか?』

すこし動揺しながらカラスは問いかける。

ミヤは、ふぅ、と息を吐いた。そして、

「まだだ、流石は光の神。瞬時にシールドを張り攻撃を防いだか・・・・しかし・・・・・」

ミヤはうっすらと笑った。

煙がようやく消えたころ、三人の姿は見えた。

――風黄!?

エンとライトはかすり傷程度だろう。しかし、二人の視線の先には・・・



周りに、さまざまな綺麗な精霊を纏っている少年。



所々服が破け、肌が見えていて、微かに血がしみている。

周りの精霊たちは、楽しそうにくるくると回る。

「風黄・・・・・・」

「んぁ?何だ?」

風黄はいつもと変わらない口調で返事をする。しかし、その眼はミヤからは離されていなかった。

「オマエ、それ・・・何だ?」

エンが聞く。

「それ?これ?あぁ、この精霊か?光の精霊たち・・・・・・・・・・・・?」

<なにそれ〜!>

<「?」はないでしょう、折角出てきてあげたのに〜>

<そうだ、オマエ&後ろの二人がかすり傷・・・ま、オマエは例外として助かったのは・・>

<俺らのおかげだろ〜??>

<ちょっと、鈍ったでしょ?腕>

<そうね〜、ちょっと動きにくかったわ>

思い思いに喋る光の様に光る精霊。

全部で六人(?)

「あぁ、ごめん。で、また仕事。今度は風歌を助けるんだ」

<風歌ぁ?あぁ、あの子?いいよっ!>

<暴れたりないからね〜>

<よしっ、行くか>

<じゃ、わたしは二人の傷を癒すわ>

<あたしも行くわ!>

<俺らは、攻撃だな>

精霊二人はエンとライトの元へ行き、傷を癒す。

残った四人は風黄と一緒に風歌の元へ飛ぶ。

「ほぉ?飛べるようになったのか」

「当ったり前だ!」

「・・・キイティス!風歌は渡すな!」

『お・・おぅっ!』

――カラス、キイティスって言うんだ・・。って違う関心をしてどうするっ!あたしぃ!

キイティスは動かない(動けない)風歌を持つと逃げた。

<あっ、逃げたよ!>

<知ってる!どうする?風黄・・?>

「・・・下手に攻撃すると風歌が危ないし・・・かといって攻撃しないでいると・・・」

風黄はちらり、と後ろを振り向く。

「逆に攻撃される」

風黄たちの後ろには、ミヤが手に気の球を用意しながら、追ってきている。

「どーするかな・・・?」

風黄は苦笑いを浮かべた。


が――――・・。



『あっ』

「あっ」

<あっ>

「ん・・」


宙に浮いていたヤツらは、眼を大きく開けた。


その中でも一番驚いたのはキイティスだろう。

キイティス・人間バージョンの腕にいた風歌の姿がない。ついでに、蒼い玉も。

それは、宙で舞っていた。

――マジですかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!?

風歌は声にならない(むしろ、出せない)悲鳴を出した。

それは、キイティスが風歌と玉を落としたからだ。

「うわああああああああああああああっっっ!?風歌ぁぁぁぁぁぁっ!?」

「あ〜あ、落としたな・・」

風黄は空中で急ブレーキをかけ、精霊たちとともに風歌の落ちている場所へと向かった。


が、この世で一番最悪なことになった・・・と風黄は思った。


「ごくっ」


蒼い玉は消えた。

どこに?

モチロン、風歌の中に。




見てくれてありがとうございます。

まぁ、相変わらず下手な文章ですこと(人A)

そうですわね、奥様☆おほほほほ(人B)

てな感じで呼んでくださる方もいるかもしれません。

↑一体どんな人なんだよ。

それでも、読んでくださった事には変わりはありません。それでは、さようなら。

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