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ずっと一緒だよ  作者: 藤原 柚月


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あおいちゃんとの再会

 私は、中学卒業してすぐに就職した。スーパーのパートとして。


 高校には行きたかったけど、父子家庭で大変な思いをしながらも働いてる父の背をずっと見てきたので、中卒したら絶対に働くんだと意気込んだ。


 今は、1DKのボロアパートから引越し、1LDKのアパートに居る。


 お父さんからは高校に行っても良いとは言われたけども、私は早く働いて少しでもお父さんに楽させてあげたかった。


 元々、友達はあおいちゃんしかいないし、きっと高校でも退屈になる。


 あおいちゃんがいない学生生活なんて、苦痛だったもの。


 当時、面白おかしくあの事件の事を聞き出そうとする人達が沢山いたけど、やめてほしかったし、怖かった。


 今まで私に興味がなかったのに。一番辛い時に辛い事件を笑いながら聞き出す。


 時には馬鹿にされたり、上から目線で説教されたり。


「常識ないと思ってたけど、酷いね。井上さんが可哀想よ。どうせ無責任に人を傷つける事を言ったんでしょ。それで井上さんは追い詰められたのよ。ぜんぶ、あんたのせいよ」と、容赦なく言葉の狂気が私に降ってきた。


 どうして私がそんなこと言われないといけないの?


 当事者じゃないからそんな事が言える。私だってどうすれば良かったのかなんて、分からない。分からないの!


 当時の事はニュースにもなった。私とあおいちゃん、それから井上さんは未成年ということもあって名前は言われなかった。


 それでも、学校中では何処からか漏れたのか、知っている人が多かった。


 パトカーや救急車がアパート前 (あおいちゃんの)に止まっていて、野次馬で賑わっていた。


 携帯を構えてたり、興奮気味に電話してる人達もいた。


 その中に、私の学校の生徒が何人かいたらしい。


 私がアパートから出てきた所を目撃したみたい。後々、この事件がニュースになったのもあって噂がすぐに広まった。


 噂というのは真実からねじ曲がってあらゆる憶測が飛び交い、それが真実かのように話す人がいる。


 それを信じた人達は、私を攻撃性を強めて攻撃してきたのが、あの事件からの出来事だ。


 やっぱり私は、あおいちゃんしかいらないと思った。


 あおいちゃんがずっと味方してくれたから私は今まで精神を壊さないでいたんだ。


 それは今も同じ。あおいちゃんがいなくても、あおいちゃんがくれた言葉一つ一つに勇気づけられた。


 だから、こうして働けるのはきっとあおいちゃんのおかげなんだ。


「あれ、もしかして心春ちゃん?」

「え……?」


 パートの帰りに甘いものが食べたくなって、カフェの前で立ち止まったが、店員さんに声掛ける勇気は私には無い。


 諦めて帰ろうとしたらカフェから出てきた白シャツに黒ズボン、黒い前がけエプロンをしている綺麗な男の人が話しかけてきた。


 声は低い。けど、私はその人を知らない……??


 いや、知っている。前髪をヘヤピンで止めてるので印象が変わってるだけだ。


「も、もしかして……あおいちゃん?」


 あおいちゃんは照れるようにゆっくりと頷く。









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