食糧を探そう!
昨日の果物はもう場所が分かっているが、当たり前だが有限だ。
貝は砂が入っており、あまり食べたくはないが、どうにかして砂をのける方法あれば、食糧問題も少し落ち着くかもしれない。
他には、魚がいたので魚も取りたいところだが、素手では難しいことが分かった。
あと他には、、、。
この島を探索して探していこう。
「ところで、今日は何して遊ぶの?」
「あそばないよ!?遊んでいないよ!色々するんだよ。食糧探したり、帰るための何かをするんだよ」
「食糧?昨日貝とか取って食べたでしょ?毎日食べなくてもいいと思うよ、私たちたべてないし」
ねー?とお互い仲良く首傾げるピコとクー。
いや、クーは私が食べる必要を、性絶対理解しているだろう!
「毎日食べなきゃ死んじゃうんだよ。君たちとは違うの!」
「そっかー。うーん。飲み物も必要?」
「特に必要!毎日飲んで食べるの!」
「ラインは大変だねぇ」
ニコニコ。わかっているのかどうなのか。
そういえば、初日に持ってきてくれたお酒や、コップはどこから持ってきたのだろう?クーが運んでくれたが、ピコの行動っぽい印象だった。
「そういや、ピコ。お酒とかどこから持ってきてくれたんだ?飲み物探していた時の」
「お酒―?うーん、ああ、私のなの」
「いや、ピコのだとしてもなんでかなと。君には飲み物必要ないでしょ?」
「飲まないねえ」
「飲まないだろ?」
「、、、、」
「、、、、」
「いや、だからどこから持ってきたのって」
テンポがなんだかずれていく感じだ。クーは横で我関せずあくびしてる、いや、必要ないだろ。あくび。
「うん、えっと、私の船からだよ」
「船!!」
船があるなら帰れるじゃないか!なんで教えてくれなかんだ。
帰れるかもしれないと、期待で胸がどきどきする。
「ふね!あるのか?どこに?」
と、問うとこっちーっとふよふよ海岸沿いの岩陰のほうに進んでいく。
この島にきて波打ち際のほうはそんなに歩いてないので、こちらの方は初めて歩く。
砂浜の方と比べ、ごつごつとした岩が多く、その岩にも何やら石のようなもの?岩?鋭い岩??のようなものがびっしりついており、ここでこけると本当に痛そうだし、鋭い傷もつきそうだ。
ところどころ、海水も溜まっており近くには黒っぽいぬるぬるしそうなものもたくさんある。
それは踏むと滑りやすいので注意だ。
足場がとても悪い海岸をしばらく歩くと、奥から船が姿を現した。
結構大きな船のようで、期待できそうだ。
と、思っていた時期が数分までありました。
そう、進みながら、どうやって帰ろう、食糧と水は確保していかなければ、でも、船だし島生活よりちゃんとしているだろうな、とか。期待していました。
が、近づくにつれそんな期待は霧散した。完璧に、影も形もなく、本気で。
だって、その船は大きさは十分なほどだが、マストは折れ、帆はびりびりで用をなさないだろう。
船を構成している木材もところどころ朽ちて折れており、船のどてっぱらに大穴を開けていた。こんなの絶対進まない、乗れない、浮かない。
「幽霊船じゃん、、、」
ぽつりとこぼすと、ピコはにこにこして、私の船だからね。と
いや、もう、何から突っ込めばいいのか。
「ウン、ソウダッタネ。キミノダネ。」
ここまでの計画が水の泡になったがまだ希望はある。
だって、ここにはお酒があったからだ。ほかにもめぼしいものはあるのではないかと。
「ここはいれる?何か、もらってもいい?」
「入れるかなぁ?入ってみていいよ、あるものはどうぞ~」
ピコが軽く承諾してくれて、船の中に入ることに。
足場の悪い中、うろうろして船の腹あたりに開いた穴より、意を決して入ろうと思う。
船の真横あたりに開いている大穴をめがけて、まず船を触った時に、バキンっと音を立てて貫通する、私の腕。
思わず、すぐ引っ込めて自分の腕を観察するが、ひどいケガなどなく大丈夫そうだ。
地味に折れた木々が痛いが腐食が進んでいるのか、あっても擦り傷程度。
「あーー!こわしたあ!」
私の横で大きな声をあげて非難するピコ。
「え、あ、ごめんなさいっていうか、これすでに朽ちてて船じゃないでしょ!」
期待してたのに入ることもできないとは、がっかりを通り越して、もう、なんというか。言葉にできない。
また、足場の悪い道を帰ることがますますつらい気待ちになる。
と、そういえばここには、他に役立つものとかはないのだろうか。私が入れなくともクーとかに取ってきてもらうとか。
そう提案してみるも、壊したからもうラインには物をあげないっとへそを曲げてしまった。なんてことだ。
なだめすかすも効果なく、またとぼとぼと砂浜のほうに戻る。
と、戻っていると
「そういえば、食糧を探しているのですよね?」
クーがパタパタと私の肩に止まりながら言う、軽いな、こいつ。
「うん、そうだけど、また森のほうを探そうかって、思ってて。また教えてほしいんだけど。」
「そうですね。森の中はこの後に行きましょう、とりあえず危険ですがあなたの足元の貝も食べれますよ?」
「貝?」
言われて足元を見るも岩がゴロゴロあり、貝らしき姿はない。あるのは丸い岩となんだかそれに引っ付くような鋭い石だ。そうして、砂場もなく、掘れるような砂浜もなかった。
「それですよ、それ」
クーが指さすは岩に引っ付いてるような鋭い平べったい黒と灰色の石。
「??貝?」
「そう、貝。まあ、なかなかに採取しにくいですが、おいしいですよ。ものによったらいい値段が付くほどに」
「貝、これ?どうするの?食べ物なの?」
「金属などの小手とかで岩と貝の間に入れてぐっとしたら取れると思いますが、、、、ありませんね、小手。うーん?石とかでできますかね?」
「石、、、」
ぐるりと手ごろな石を探すが大小なり、鋭い平べったい貝が付いており、このような石を持つだけでけがをしそうだ。
「まあ、一応の知識ということで。多分この貝は砂場で生息していないでしょうし、砂はないので食べやすいと思いますよ。次回機会があればどうぞ」
機会がいつか分からないが覚えておこう。砂が入っていないおいしい貝というのは興味がわくし、私は食糧難なので。悲しい。我王族なんだがな!
そうして次の食料を探しに行く。
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