予見とユニーク
俺達は、19階層でレベル上げをした。
19階層はリビングアーマーの階だった。
けいたの魔法銃が大活躍だった。
「けいたわりいな。任せっきりで…。」
「い、いや。大丈夫だ!滅茶苦茶腹減ってきたけど。」
「昨日母さんが作ってくれた唐揚げが大量にあるけどいる?」
「マジで!それは、神!」
「きょうすけの母さん料理上手いもんな。」
…で。
みんなきっちり、LV190っと。
みんな好きに、スキルを取っている。
俺も9つ分のスキルをとる。
とりあえず、スキル:危険予知。
早速、やばそうな気配。
20階層やばいのか?
まあ、気を取り直して、スキル:スキル管理管制人格作成。
これで、情報処理が楽になる。
あと欲しいのはスキル:並列思考とスキル:思考加速。
と、ここで待ったが入る。
早速の管理管制人格さんだ。
〈脳に負荷がかかりすぎています。身体強化魔法を行使します。〉
〈危険予知の結果、20階層のボスはユニーク個体の可能性があります。〉
「えっ?」
「どうした?」
「もしかしたら、ボスユニークかもって。」
「どうする?」
「俺等で行ける?」
「いけるならいっときたいよな。どう?」
〈情報が足りません。スキル:未来予知1/2とスキル未来予知2/2、無属性:中級身体強化の取得と使用を求めます。〉
へいへいっと。
〈確認。現在の戦力では、死傷する可能性があります。装備を一新する必要があります。〉
「ジャージで勝てる相手じゃないってさ。」
「あー、もったいねえのか?」
「もったいないかも…。」
「何とかならん?」
素材はたくさんあるんだよな。
加工さえできれば…。
俺が、防具作ったら解決するか?
「俺がなんか作ってみるわ。」
スキル:装備作成1/3、装備作成2/3をとって、これでどう?
〈装備作成で装備を作った場合生存率はかなり上がります。〉
「素材!全部つぎ込むぜ!」
「俺も全がけ!今着てるジャージも出すわ」
「あ、ずりい。俺も!いいの頼むよ!」
そして出来たのは…。
元のジャージと似たジャージの上下。
一応名前は、魔導服というらしい。
…防御力が3倍になる。
…露出している部分も守られる。
…きれいな状態が保たれる。
これはいいものそうだ。
もちろん固有化も忘れない。
「というわけで、20階層行くぞ!」
俺達が階段を降りると、ボスの扉を開ける。
空中に浮かぶボス。
鑑定。
アイアンヴァンパイア。
弱点ではないが、魔力を伴った攻撃は通る。
「魔力の攻撃は効くってさ!」
「きょうすけの鑑定最高!俺等のじゃそこまでわからんかった。」
「じゃあ、俺がまた頑張っちゃいますか。」
けいたは魔法銃を撃ちまくる。
けいたの命中補正系スキルが、いい感じに働いているようだ。
たまらず、霧になって逃げるアイアンヴァンパイア。
そのまま、俺達の鼻や口から入ってこようとするも、新ジャージの効果で顔も守られているようだ。
たかしとりょうも魔力を伴う斬撃で応戦している。
「魔法剣のスキルとっといてよかった。」
「突き詰めると魔力の運用も大事だからな。」
俺も、ヴェノムトレントロッドで毒弾をぶつけた。
結局、15分くらいで、倒すことが出来た。
倒したボーナスは、空きスキルスロット3つずつと、中級職進化券4枚だった。