表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠ゲー このゲーム隠し要素多すぎます  作者: けん
初めてのバーチャルゲーム
6/76

5.テンプレ?

いやーお姉さんはいいね!けどロリも捨て難い。

リューさんにゴールドの稼ぎ方を教えてもらい、僕は取り敢えず冒険者ギルドへ向かった。


冒険者ギルドの建物は少し汚い。大きくはあるが掃除が行き届いておらず、ホコリが溜まっているところ見られる。


そして、ギルド内にはいかにも強そうな冒険者が酒を飲みながら愉快に騒いでいる。


これはもちろんゲームの設定であるのだが、異世界転生しちゃったんじゃね?と思わせるほど完成度が高い。


僕はそんな細かいところまでしっかり作られていることに感動を覚えつつ受付カウンターに向かった。


受付にはお姉さんが笑顔で立っている。やはりこのゲームの女性は美人だ。しかしながら受付のお姉さんは少し違っていた。


美人のは確かのだが、今まであってきた人は海外タレントのような人達だった。


しかし、受付のお姉さんは純和製のおしとやかそうなお姉さんなのだ。胸も大きくなく、派手さもないが誰が見ても美人、可愛いと言うだろう。そんな顔なのだ。


もちろん僕も例外なく可愛いと思ったのだが、どちらかと言えば話しやすいタイプだ。


僕は人見知りではあるがそこまで重度では無いので、普通の生活では特に問題なく過ごしてるからね?


そりゃここに来てからガッツリ発動しまくっていたがそれはこのゲームは美人が多すぎることが問題なのだ。


そりゃ男なら誰しも美人には緊張するだろ?そう言うことだよって誰と話してるんだろ、僕。


まぁそういう訳でお姉さんに話しかけることにしよう。


「すみません。冒険者ギルドの登録がしたいのですが」


今気づいたが僕身長が低いせいでカウンターから顔が出ていない。この身長意外と不便だな。なので手だけ出してお姉さんを呼んでいる。


「あら、登録ですね。かしこまりました。では冒険者登録試験の説明をさせて頂きます。冒険者登録のためにはゴブリンを5体倒す必要があります。5体倒されましたら再び冒険者ギルドにお越しください。ゴブリンの生息地は西の森と南の森の2箇所です。西の森の方が比較的弱いゴブリンが出てきますがどちらで倒しても構いません。冒険者ギルドの説明は試験が終わった後にさせて頂きます。何かわからないことはありまさか」


なるほど、冒険者になるためには試験がいるのか。ついに初戦闘か。少し楽しみだな。まぁ初めてだしここは西の森一択だな。一応場所を聞いておこう。


「西の森はどこにありますか」


「西の森は冒険者ギルドを出て右に曲がりそこからずっと真っ直ぐ進めば着きます」


「分かりました。ありがとうございます」


「いえいえ、ご健闘をお祈りしております」


よし、場所も教えて貰えたし初戦闘へ行きますか。

そう思い後ろをむいたらすごい怖そうな男の人がいた。


「おいおい、こんなチビが冒険者になれるわけねーだろ。冒険者も舐められたもんだ。子供の来る場所じゃねーんだよ。大人しく帰りな」


マジでビビった。いや、怖いよ。マジでこえー。迫力ありすぎてちびるかと思ったわ。これって所謂テンプレってやつだよな。そしたら僕はこいつを倒すことができるってことだよな。それなら怖くないわ。僕勝ち確なわけだし。


そう考えていると目の前の男が騒ぎ始める。


「てめぇガキのくせに俺を無視しやがったな。C級冒険者の殺戮機バーサークであるこの俺を無視しやがったな。もう許さん。お前は殺してやる」


いやー沸点低すぎない。つーか殺戮機バーサークってほぼ同じ意味じゃないか。ちょっと面白いな。


しかし、僕の敵じゃないと思うといかにもかませ犬ポジションだよな。それは僕でも勝てるわけだわ。


お、すごい斧を振りかぶってる。当たったら真っ二つだな。まぁ余裕だな。攻撃が通る場所が丸わかりだよ。


よし、シュミレーションをしよう。男が騒いでるけど無視無視。シュミレーションに集中。


まず、斧が振り下ろされるだろう。そしたら左へ華麗に避けてそこからの顔面へのグーパンチだな。もう勝ったわ。


そんなことを考えているとついに男が斧を振り下とす。そう思った瞬間だった。


受付のお姉さんがいつの間にか目の前に居てその後ろで男が倒れている。あれ?何が起きたんだろう。


何も見えなかった。ていうかお姉さん強っ。こんな人が受付のお姉さんなんて信じられねーよ。


周りを見てみると、ほとんどの人が座りながら酒を飲んでいる。多分その人たちはNPCなのだろう。


しかし、数人の人は口を開けて突っ立っている。分かります、その気持ち。きっと俺も今その人たちと一緒の顔になっているだろう。


そう考えているとお姉さんが僕に話しかけてきた。


「言い忘れてましたが、冒険者同士の喧嘩は禁止されておりません。しかし、一方的に仕掛けることは禁止されております。このようなことがありましたら再び粛清しますのでお気よつけてください」


いや、笑顔でそんなことを言われても怖いだけだよ。

しかしながら、殺戮機バーサークってやっぱり見事なまでのかませ犬だったな。これも何かのイベントなんだろうか。


まぁ、切り替えよう。今から僕はゴブリンを倒さないといけないんだ。初戦闘か、楽しみだな。

おやすみ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ