義母のしてきたこと
これ以前の話で修正したところがあります。
クラス交流戦 全員出る→代表者三名
放課後。アランは一人学園長室に向かった。
確かめたいことが山ほどあるのだ。
学園の最上階にそれはある。
扉の前に立つと、雰囲気というか、オーラというのか何かがあるのが
伝わってきた。
扉を数回ノックすると、「入れ」と彼女の声がしたので扉を開けた。
「ふむ、来ると思ったぞ」
含み笑いをしながら、彼女がゆったりと椅子に座っている。
「ああ、だろうな。こんなに濃いとは思わなかったよ」
ふっと笑うと、アランは扉を閉め、机の前にあるソファーに座った。
「まだ良いとは言ってないぞ」
「いいだろ。親子なんだから」
事実二人に血のつながりはない。
ただ、特にヴェロニカはアランを本当の息子のように溺愛している。
アランも少しイラっとはするが、唯一安心してことを話すことがで
きる大切な人だ。
「まあ、いいか。で、ようは何だ」
「そうだな。まず、今日の歴史の授業の時なんだが...」
言い始めると、途端にヴェロニカが笑いだした。
「ははははは。そうだろ?やっぱりそこを突いてくるよな」
「なんだ。やっぱり知っていたのか」
「ああ、当時歴史の文献をつくっている学者どもを横で笑っていた
のが懐かしい」
「なんで黙ってたんだ?」
「ふふ。おまえ、自分のことを考えろ」
「俺のか?」
「おまえが封印されたあと、それがとけたら、お前はどう生活する
んだ?」
「それは...」
「もしもお前が勇者として後世に語り継がれていたら、お前は即刻
祭り上げられて、自由はないぞ」
「・・・・・・・・」
「北へ南へ、東奔西走。ま、結婚には困らないが」
「・・・・・・・・そう、か」
「ああ、だからあの豚を勇者にしておいて、万が一の時に
備えたのさ」
「それが起きてしまったと」
「結果良かったろ?」
「ああ、そうだな」
改めてアランはヴェロニカのすごさに感嘆した。
血のつながりはなくとも、母としてここまで思ってくれる彼女に
は感謝してもし足りない。
「それで、聞きたいのはそれだけか?」
「もう一つ、クラス交流戦についてだ」
「ほう。出たいか?」
「うーん。それはおいおい」
「まあ、目覚めたばかりだ、体を休めるも動かすも好きにしろ。
ただ無理はするなよ」
「解ってるよ。義母さん」
「まあ。お前のことだ、第一の奴らくらい一掃できると思うが」
「それでだ。いきなり第一と第五を戦わせるのはどうかと思う
ぞ」
「それが私一人の意で通るならいいのだがな」
「どういうことだ?」
「学園では、会議というものがあってな。それには多数決で決
まる」
「つまり?」
「この意見を出しても、反対多数で負けるだけだ」
「学園長とはお飾りなのか?」
「まあ、多少権限はある」
「それは?」
「今後へのお楽しみだ」
「はあ、聞いて損したよ」
ため息をつき、ソファーから立ち上がる。
「そろそろ帰るよ」
「部活とかは見て回らないのか?」
「いや、今はいいや」
「そうか。ああそうだ」
思い出したかのように、声を発すると、立ち上がり、アラン
の目の前まで来た。
「おまえ、学園内というか人の目の前での、能力使用禁止な?」
「・・・・・・・は?」
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