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嫁入り前の悲劇  作者: 江戸一
2017年4月
7/35

爆発




ある日の夜、彼の携帯に母から電話がありました。


何を言っていたのか、言葉は聞き取りきれませんでしたが、金切り声で彼を捲し立てていることは分かりました。




「ちょっと実家行ってくる」


そう言って彼は1人で実家へ向かいました。






そして数時間が経過し、彼は帰宅。

泣いた後のような顔つきでした。




「どんなこと話したの?」



「今までの不満を全部ぶつけられた。


途中でゆかり(叔母)が来てくれて、何とか話し合いができたし、向こうの言いたいこともわかったから、まだ良かったけど…。



母さんは全部が事後報告ってことにキレてるらしい。

でも1番はやっぱり、俺が家に帰って来ないことが寂しいんだろうなって今日の会話で思ったよ。」






彼の母の言いたいことをまとめると、


・家を勝手に決めたこと

・実家と家が遠い

・全然実家に帰って来ない

・新居に招いてくれない




これらのことを不満に思い、募らせ、爆発させたようでした。




家を勝手に決めたと言われても、同棲することを伝えているわけです。

それを容認していて、新居を決めたことを不満に思われても…

じゃあ最初から契約するなと言えば良かったのではないでしょうか?




実家と新居が遠いと言われても、たった2kmです。

価値観の違いとはいえ、それで怒られても……


ではどこに住めと言いたかったのでしょうか。

もし、契約したい家を相談していたら、反対されていたのだと思います。



(ていうか2kmってめちゃくちゃ近いだろ!!

なに?スープの冷めない距離に住めって言うんですか?

2kmじゃスープも冷めんわ!!車で5分ですわ!)






全然実家に帰って来ないって、成人した社会人の男の子が、暇さえあれば実家に帰る、なんてことは現実的ではないと思いました。


ましてや、親子が特別仲の良いわけでもありません。



(帰ったら美味しい料理が待ってるわけでもないのに、何しに帰らないといけないワケ!?

月2も会えば十分でしょ!)





そして、新居に招いてくれないのは、私達に来て欲しくないからなんだと決めつけられました。




そんなわけないのに………


















(被害妄想も甚だしい。)




春也の母の職場は車で30分程の場所にあり、春也は善意で仕事終わりの母を車で迎えに行くことが何度かありました。




その善意さえも蹴散らかすかのように、


「私は迎えに来てくれなんか一回も言ったことがない。」


と、心無い言葉を春也にぶつけたそうです。
















私はこの時から、春也の母の考え方や感情の表し方に疑問を抱き始めました。




そして両親は彼に、次の日が仕事の時は実家で寝泊まりするよう命令しました。



それから、彼は実家と新居を毎日行ったり来たりする生活を送りました。









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